スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

お楽しみ箱

2009.06.30.Tue.10:00


「バッド・エデュケーション」

原題: La Mala Educación
製作年: 2004 年
製作国: スペイン
監督: ペドロ・アルモドバル
出演: ガエル・ガルシア・ベルナル、フェレ・マルティネス、ダニエル・ヒメネス、ハビエル・カマラ、ルイス・オマール

mala educacion


[あらすじ] (参照: Cinema Topics
若き映画監督エンリケ (フェレ・マルティネス) のもとに、少年時代を過ごした神学校での親友イグナシオを名乗る男 (ガエル・ガルシア・ベルナル) がやって来る。 イグナシオを名乗る男は俳優で、自分が書いた脚本 「訪れ」 をエンリケに渡し、映画化をして自分を主演にして欲しいと言う。その脚本には、エンリケとイグナシオの秘密が描かれていた。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品のあらすじを書こうと思っても、そんな簡単に書けるほど単純な話ではなく、話が込み入っているので、見た方が早いですね。込み入っているのに、105 分という短くも長くもない長さ。ストーリーは、無駄がなくて、濃縮果汁並みにギュッと絞りこまれています。

構成が面白いなぁと思ったのは、劇中劇になっている 「訪れ」 という作品が、この映画の中で何層にも重なって見えることでした。 「訪れ」 の登場人物の視点によって、また、現在と過去を行き来することによって、異なる 「訪れ」 が見えるような気がしました。

またそれは、ガエル・ガルシア・ベルナルが、この映画の中で何役もこなしているように見えるからかもしれません。ガエル・ガルシア・ベルナルは、エンリケの旧友 「イグナシオ」 を名乗る男という設定なのですが、この男は俳優なので芸名はアンヘル、「訪れ」 の中ではサハラという役を演じ、実名はフアンという名なので、この映画の中で彼をめぐる名前だけでも 4 つということになります。

この 4 つの名前が、事実と虚構の間で複雑に絡み合うとでも言いましょうか。

実は、監督はこの作品の脚本を 20 稿も書いたそうで、しかも、あまりにアイデアにあふれた長編なので、二部構成にしようと考えたとか。

それはこの作品を見ると、その迷宮のような複雑なストーリー性が物語っていると思うのですが、どこをどうそぎ落として 105 分に収めたのかと思ったら、この作品はなんと二部構成の第一部にあたるそうです。第二部も公開予定するとか? 

ともあれ、この作品、意外にもサスペンス展開なのですよ~!!

冒頭ではそんな謎解きがあるなんて思いもよらず、同性愛とかジェンダーの問題か、あるいは教会とかフランコ政権に対する何らかの反抗とか、そういう話かと思っていたのですが、ガエル・ガルシア・ベルナルの役は、なんとなんと、「太陽がいっぱい」 のリプリーをモデルにしているのだそうです。

いやいや、お楽しみ箱みたいな作品なのですよ。

そういえば、ガエル・ガルシア・ベルナルはどこかで見たと思ったら、半年ほど前に見た 「ブエノスアイレスの夜」 に出演していたのですね~。


(監督の話は、 『ペドロ・アルモドバル 愛と欲望のマタドール』 <フィルムアート社刊> を参照にしました。)


★★★☆


コメント

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。