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遅咲きでもいいじゃない

2009.07.13.Mon.14:54
「マルタのやさしい刺繍」

原題: Die Herbstzeitlosen
製作年: 2006 年
製作国: スイス
監督: ベティナ・オベルリ
出演: シュテファニー・グラーザー 、 アンネマリー・デューリンガー 、 ハイジ=マリア・グレスナー 、 モニカ・グプサー

latebloomers


[あらすじ] (参照: goo 映画
夫の死から9か月経っても悲しみから立ち直れないマルタ (シュテファニー・グラーザー)。若い頃お針子だった腕を買われたマルタは、ある日、村の男声合唱団の新しい団旗の修理を頼まれる。久しぶりに生地を買いに出かけ、針を持つことで、マルタは若き頃の夢を思い出した。それは、パリに自分で仕立てたランジェリーの店を開くことだった。友人たちの後押しもあって、ランジェリーショップを開くことに・・・


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


原題の Die Herbstzeitlosen の意味が奥深いということを、見た後で知りました。

Herbstzeitlosen は、コルチカム (イヌサフラン) というユリ科の植物で、水や土がなくても球根だけで、季節はずれの秋に花をつけるのだそうです。花言葉は 「華やかな青春」。

このタイトルは、まさしく、この映画の主人公の生きざまそのものを現わしているなぁと感心してしまいました。邦題を付けるのは難しいのだろうけれど、製作者の意図からあまりにかけ離れていてセンスなさすぎ・・・。

2007 年 大阪ヨーロッパ映画祭で紹介されたときには、「遅咲きの乙女たち」 という題だったようですが、その方が良かったのではないの?なんて、ついついいちゃもんつけたくなります。

この作品を見ると、イメージどおりのスイスの風景が映し出され、ああ、これがスイスなのね・・・と。スイスでありながら美しい山々の連なりからは地理的に最も遠いバーゼルにあっては、憧れの風景ですね(笑)。

監督は、スイス気鋭の女性監督だそうで、女性ならではの目線があちこちにちりばめられています。下着の縫い目がどうのこうのとか、マルタが刺していくひと針ひと針の撮り方とか。

テーマは、やはり、老いと夢でしょうかね。この作品を見て、最も哀しいと思えたのは、家族のありようですかね。マルタの息子はマルタにとって一番の理解者どころか、マルタを殻に閉じ込めてしまう存在だったりします。マルタだけでなく、マルタの友人たちの境遇も同様です。

老人は老人らしくしていればいいというような生き方って、実は周囲が強制しているのかもしれません。老人に限らず、中年は中年らしく、子供は子供らしく、嫁は嫁らしく・・・などなど。

年相応とか、分相応とか、体裁を重んじる生き方も悪くないけれど、ハミ出そうとする人間に対して、確かに世間の目は冷たい場合もあります。ある意味、それは一種の妬みだと思うのですが、これは万国共通の人間の感情の一部でしょうかね~。

でも夢って、年相応とか分相応などから、少しかけ離れているから夢なのでしょうね。

若い頃に叶えられなかった夢を 80 歳で叶えられるなんて、それこそ夢物語、サクセスストーリーもいいところですが、やってみたいと思ったことは、やらないより、やってみた方がやっぱりいいよね・・・って素直に思える作品でもありました。




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