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どこへ続く道なのか

2009.09.29.Tue.16:43
「カミーノ」

原題: CAMINO
製作年: 2008 年
製作国: スペイン
監督: ハビエル・フェセル
出演: ネレア・カマチョ、カルメン・エリアス、マリアノ・ベナンシオ

第 6 回 ラテンビート映画祭 上映

camino


[あらすじ] (引用: LBFF 公式サイトより)
初恋に心弾ませる 11 歳の少女カミーノを襲った突然の病。オプス・デイの敬虔な信者である両親は神と医師にすがりつくが、数回に渡る手術もキリストも彼女を救えない。刻々と悪化する病状、あくまでも厳しく教えを実践し続ける母、弱音も吐かせてもらえないカミーノを見て、次第に教義に疑問を抱き始めるも何もできない父。幻想と現実、少女らしい想いと教えの間を生きたカミーノが最後に見た幸せな夢に現れるのは、果たして神なのか。




■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


今年度のゴヤ賞総なめの作品。期待して見ましたが、期待を裏切らずとても良い作品だと思いました。140 分という長尺で見ごたえがあり、終電が気になる時間帯の上映でしたが、絶対途中で席を立ちたくないと思いました。

残念ながら、監督の Q&A はパスせざるをえませんでしたが...

なにしろ、タイトルが良いですね!!「カミーノ」 = camino は道という意味ですが、同時に、この作品の主人公の名前でもあります。ワタシはこの 「カミーノ」 という響きがとても好きです。

見る前は、不治の病を患う少女の話だと知り、お涙頂戴間違いなしかという先入観で見たのですが、そうした先入観はあっさり裏切られました。

この作品は、実話がベースとなっており、スペインならではの題材なのかなという気がします。つまり、キリスト教というスペインにおける絶対的信仰の対象に対して、何か言いたげな気がしてなりませんでした。

過酷な治療に苦しむカミーノに、看護士が 「痛かったら痛いと叫んでいいわよ」 と言うのですが、敬虔な信者である母親は、「叫んではだめ。教皇や教会、不信心な人のために祈りを捧げなさい」 と言うのです。母親が苦しむ 11 歳の娘に向かって言う言葉かとちょっと驚きました。

「神からの試練」 を受け入れること。信仰心を試されているのだと。受け入れることによって、神の国へ導かれるのだと。

なんとも人間にとって都合のいい解釈じゃないかと。人間が後から考えたと思しき解釈が、神父の口から、信仰者の口から出るたびに、痛いなら痛いと叫ばせてやりたいと思ってしまう不信心なワタシは、宗教って何?と腹立たしく思ってしまうのでした。

神にすがりつくしか手立てがない、非力な大人たちの気持ちもわからないでもないけれど。

ラストは、カミーノが待ち望んでいたもの、カミーノにとってのキリスト (スペイン語ではヘスス = Jesus) がカミーノの前に現われてくれることを祈らずにはいられない... ああ、結局、ワタシも祈っているではないですか...

そういうことなのですね。

映画の中にどんどん引き込まれ、感情も入り込んでしまいました。少女の空想を駆り立てるファンタジーな世界も描かれていて、映像も色彩もとても美しいため、涙だけにとどまらない趣向が印象深い作品でした。



★★★★☆


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