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シュールとリアル

2009.10.04.Sun.16:10
「空気人形」

製作年: 2009 年
製作国: 日本
監督: 是枝裕和
出演: ペ・ドゥナ、ARATA、 板尾創路、 オダギリジョー、高橋昌也


airdoll


[あらすじ] (参照: goo 映画
古びたアパートで秀雄 (板尾創路) と暮らす空気人形のぞみ (ペ・ドゥナ) は、ある日 「心」 を持ってしまう。彼女は秀雄が仕事に出かけると一人で街へと歩き出す。そして、街のレンタルビデオ店で働く純一 (ARATA) にひそかな恋心を抱き、そこでアルバイトをすることになる。「心」 を持ったしまった空気人形が辿り付く先は...


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


決して万人には受け入れられないと思うので、すべての人にお薦めはできません。

この映画に関する評価やレビューを読むと、ファンタジーだとかメルヘンという言葉が綴られていることが多いのですが、空想とか幻想というよりは、超現実的。思い切りシュールレアルの世界だと思いました。ペ・ドゥナの可愛らしいメイド姿のイメージと、映画の中身とでは、ギャップがあります。

そしてやや男性目線の部分はリアルでもあり、女性は生理的に受け付けられない部分もあるのでないでしょうか。「性」 についての感じ方、とらえ方は男女間で差があるかもしれません。

リアルとシュールレアルが交差しているというか、その 2 つが常に対になって語りかけてくるようでした。

肉体という実が存在するのに、心が空っぽで孤独な人間と、肉体という実はないのに、心を持った人形。虚像と実像。燃えるゴミと燃えないゴミ。かけがえのないものと代用品。血と空気。生命と物質。そういう対比が、あちこちに見られるような気がしました。

のぞみ (ペ・ドゥナ) が街で会う人間たちはなぜか覇気がなく幸せそうでなく、虚無感さえ漂わせており、心を持って楽しそうに街を歩き回る空気人形の輪郭をカタチ作っているような役割になっていました。

あちらこちらで人形や人間が見ている側に語りかけてくるような、問いかけてくるような言葉があって、でも、なんだか答えは出てこなくて...。劇中登場する人々も見る側も、悩める現代人そのものです。

そして、とにかく、ペ・ドゥナの演技が凄いの一言に尽きます。こういう女優って、日本にはいないですね。ペ・ドゥナがいてこそ初めて成立するような映画かもしれません。人形なのに人形らしくなく、人間でもないのに、人間らしく。人形と人間のはざまで揺れ動く、難しい役柄をこなしています。大胆さと繊細さの両方を上手く演じていると思います。

のぞみの恋心は、どういう方向に向かうのだろうかと思っていたら、えっ、そういうオチなのかと。ううーむ。まぁ、分からなくもないけれど、あそこで、ちょっとスクリーンとの距離を感じてしまいました。



★★★



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