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[TIFF 2009] 「旅人」

2009.11.03.Tue.01:48
「旅人」

原題: 여행자 (旅人)
製作年: 2009 年
製作国: 韓国 = フランス
監督: ウニー・ルコント
出演: キム・セロン、パク・ドヨン、コ・アソン、パク・ミョンシン、ソル・ギョング、ムン・ソングン

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[あらすじ] (引用: TIFF 公式プログラム)
1975 年。9 歳のジニ (キム・セロン) は父親によってカトリックの修道女が運営する孤児院に預けられる。父親に捨てられたことが信じられないジニは逃走を試みるが失敗に終わるのだが、なかなか現実を受け入れられない。次第に、彼女は 11 歳のスッキ (パク・ドヨン) や 17 歳のイェシン (コ・アソン) との生活に馴染んでいく。しかし、そこでの生活は別れの繰り返しでもあった。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


今回 TIFF で観た作品の中では、ワタシが韓国映画好きということを差し引いても、ピカイチの作品で、周囲の方にお薦めできる作品でした。

この作品については、「シークレット・サンシャイン」 や 「オアシス」 のイ・チャンドン監督がプロデュースしたという知識ぐらいしかなくて、内容やキャスティングについて全く知らずに見ました。

まずビックリしたのは、冒頭のクレジットでソル・ギョングやムン・ソングンの文字が見えたからです。この作品にソル・ギョングが出演しているなんて、ちっとも知りませんでした。冒頭から、ますます期待が膨らんだわけでしたが、キャスティングもさることながら、映画の内容にすっかり魅了されました。

というのも、主役は孤児院に連れて行かれるジニ役のキム・セロンの演技が大人顔負けだったからです。この子は、監督がかなり時間をかけてオーディションで見つけたそうですが、とても勘がよく、また感性も鋭い子だそうです。もちろん、この子の演技を引き出した監督の演出力によるところが大きいことは、言うまでもありませんが。

ある日、突然わけもわからず父親との絆を断たれてしまったジニ。孤児院に入り、出て行くまでの過程を、ジニの心理状態を追って丁寧に描かれています。

なんとか養子縁組の引き取り手に引き取ってもらおうとたくましくアピールするスッキ。
足に軽い障害があるため 17 歳になるまで引き取り手がないイェシン。
ときに叱咤し、ときに包みこみ孤児たちを陰で支える寮母。

ジニをめぐって登場する人たちにも、孤児という運命の不条理に抗うことを許されず、ただ受け入れていく姿が投影されています。

ジニが養子先の新しい家族に旅立つ場面に収束していくところは、泣けるとか、胸が痛むとか、エールを送りたいとか、そういう単純なものではなくて、もっと深くて、いろいろな感情が折り重なったうねりのようなものを心に感じる瞬間で、感動的でした。

ちなみに、ウニー・ルコント監督は、韓国系ですがフランス人です。9 歳で韓国を離れ、フランスの家庭に引き取られたそうで、本作品は自伝的作品と言われています。

今回の TIFF では、最優秀アジア映画賞を受賞。


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