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空っぽな心

2009.11.18.Wed.02:09
「アンナと過ごした 4 日間」

原題: Cztery noce z Anną
製作年: 2008 年
製作国: フランス=ポーランド
監督: イエジー・スコリモフスキー
出演: アルトゥール・ステランコ、キンガ・プレイス、イエジー・フェドロヴィチ、バルバラ・コウォジェイスカ

anna 4 nights


[あらすじ]
舞台はポーランドのとある田舎町。病院の火葬場で働きながら、年老いた祖母と二人で暮らすレオン (アルトゥール・ステランコ) の楽しみは、近くの看護師寮に住むアンナ (キンガ・プレイス) の部屋を毎晩のぞき見ることだった。なぜ彼はアンナに執着するのか...。レオンとアンナには過去に接点があった。

第 21 回 東京国際映画祭で、審査員特別賞を受賞。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


イエジー・スコリモフスキー監督にサインをいただかなかれば見に行くこともなかったと思いますが、たまたま TIFF でサインをいただいた時に 「アンナ~」 も見てね~と言われ...

邦題に突っ込みを入れさせていただくと、 「アンナと '勝手に' 過ごした 4 日間」 としてもいいですか (笑)。邦題からはなんだか可愛らしいメロなイメージがするし、儚ささえ漂っていますが... まぁ、儚ないことは儚いのですが... (笑)。

冒頭などは、もしかして、猟奇サスペンスか?と思うようなシーンが登場して、音楽も恐怖感をちょっと煽るような調べなのです。これは、見るべきでなかったかと一瞬後悔しましたが... 監督、脅かしすぎです。これは監督にいたずらを仕掛けられたような気がして、もう、やられたわ~と思いました。

監督にこの作品のインスピレーションを与えたのは、「内気過ぎて好きな女性に近寄ることもできない日本人男性が、深夜こっそり彼女の部屋に忍び込み、じっと寝顔を見つめていたというやや気持ち悪い新聞記事から」 だったそうです (参照: シネマトゥデイ)。

気持ち悪いって認めているのに、こういうネタを作品として作り上げるところが心憎いですね。

どんよりと曇った空、時折降る雨。緑のない、枯れた土地。孤独な主人公の心象風景を映し出しているとしか思えないような背景。セリフも最小限にしかなく、とにかく寂寥感あふれるストーリーです。

女の部屋をのぞき見ること自体、ストーカー行為以外の何ものでもないのですが、そう言い切ってしまえないものがあるのが不思議でした。究極の片想いとか純愛と言えるかもしれませんが、そんなロマンチックな色合いはありません。悪意はなくとも、女性からすると、こういう行為は耐えられないし、受け入れられなくて当然だと思うので、作品自体が拒絶されたとしても仕方ないかもしれません。

ただ、アンナにとってはどうだったかというと、もちろんレオンの行為は受け入れがたく許しがたいのですが、どこかでレオンを理解しているような微妙な表情が印象的で、アンナも孤独の中に生きているのだと思いました。孤独を抱える同士だからといって、心を許しあえるわけではありませんが...。

最後は、呆然としました。レオンの心が空っぽになってしまったように...。



★★★


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