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[韓国映画ショーケース] 「執行者」 + 監督 Q&A

2009.11.23.Mon.23:53
「執行者」

原題: 집행자
製作年: 2009 年
製作国: 韓国
監督: チェ・ジノ
出演: チョ・ジェヒョン、ユン・ゲサン、パク・イヌァン、チャ・スヨン

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[あらすじ]
刑務官として就職したチェギョン (ユン・ゲサン)は、服役者を扱う方法をチョンホ (チョ・ジェヒョン)から指導される。冷静沈着なチョンホや、死刑囚と心を通わせるキム主任 (パク・イヌァン) に囲まれながら、仕事を覚える。ある日、12 年間中止されていた死刑の執行が、連続殺人犯チャン・ヨンドゥ事件を契機に再開することになった。死刑執行に戸惑う刑務官たちがパニック状態に陥る。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


韓国で今月初週に公開されたばかり。しかし、公開 3 週目にしてもう劇場からは消え去ることになりそう... とは Q&A での監督のお言葉...。アメリカの某ブロックバスター作品にスクリーンを奪われたとのこと。韓国内でももう見られない作品とあらば、日本上映の意義は大きいですね。

この作品は、死刑執行刑務官の視点で死刑制度への葛藤を描いたものです。友人から教えてもらったのですが、同じようなテーマで、西島秀俊主演の 「休暇」 という日本映画があるそうです。見比べると面白そうなので、必見リストに入れておこうと思います。

死刑制度をめぐるテーマなので、重たいですね。感傷的というよりは、刑務官たちに与えられた精神的なプレッシャーや困惑がとてもリアルで、重みを感じました。

人間の死の中でも、自然死ではなく、人間が人間の命を奪う死というものを考えるような構成になっていたと思います。死刑に限らず、殺人もしかり、堕胎もしかり。そうした死に関わる人間、関わらざるをえない状況の人間たちのドラマです。

死刑制度の是非について議論するものではなく、あくまでも問題提議なのだと思いますが、連続殺人犯チャン・ヨンドゥの被害者家族が殺人犯の死刑を阻止しようとするというくだりは、死刑廃止論の側に立ったひとつの視点なのだと思います。

死刑を執行するまでは冷静沈着だったはずなのに、死刑執行後に精神疲労に陥ってしまう刑務官役のチョ・ジェヒョンの目つきや豹変ぶりは、鳥肌ものでした。

エンディングがとても意外でしたが、重いテーマだけに、観客が胃もたれしないようにと配慮されたのかなと思いました。そこは同じように思われた方がいらして、Q&A で質問をされておられ、監督の回答は以下を参照ください。

画面がやや暗く感じたのですが、設定が刑務所内なので明るいのもどうかと思っていたら、上映後に、監督が 「自分が思っていたよりも画面が暗く、プリントが悪くて申し訳ない」 と仰っておられました。とても観客思いの監督さんでした。



◆ Q&A メモ (概要)◆ 注: ネタバレあり


Q: 韓国では、死刑を執行する刑場は一般人も普段見学できるのか。

A: 一般人は決して見学できない。


Q: 笑うところではないけれど、死刑執行時に床板が落ちずドタバタっぽくなっているところでつい笑ってしまったのだが、あそこは笑ってよかったのだろうか。

A: 監督の立場から、観客に笑っていいとかいけないとか指示できない。笑えると思えるところは笑っていいと思う。ただ、あの場面は、約 12 年も使われなかった死刑執行の刑場がボロくなっていたということを描いておきたかった。


Q: この映画を撮ろうと思ったきっかけは何か。

A: 死刑執行官の苦悩に関する記事を新聞で目にしたので、映画の題材にできるのではないかと思った。


Q: ここで終わるか... というエンディングだったが、あのエンディングの意図は何か。

A: 実は最初に考えていたシナリオのエンディングとは異なる。チェギョンとウンジュのハッピーエンドで終わるはずだったが撮影をするうちに考えなおした。死刑執行が行われた後も、日常の継続を描きたかった。


Q: ユン・ゲサンを起用した理由。

A: 彼は少年と大人というイメージがして、役柄に合う俳優だと思ったから。 


★ 追記
Q&A の詳細な内容 は TOKYO フィルメックス デイリーニュース で配信されています。


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