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[FILMeX] 「セルアウト!」

2009.11.28.Sat.19:27
「セルアウト!」

原題: Sell Out!
製作年: 2008 年
製作国: マレーシア
監督: ヨ・ジュンハン
出演: Jerrica Lai、Peter Davis、Kee Thuan Chye

sellout

[あらすじ]
FONY という巨大複合企業で働く女性 TV レポーターのラフレシア (Jerrica Lai) と家電開発者のエリック (Peter Davis) は、2 人とも上司から無理難題ばかりを押しつけられ限界を感じる。マレーシア社会が直面する問題と映画製作をブラックコメディで描いた作品。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


タイトル原題は、「$ell.Ou7」 とも標記されています。
2008 年 ベネチア国際映画祭 批評家週間上映作品 Altre Visioni Award 受賞。ベネチアのみならず、世界各国の映画祭を回り、好評を博している作品だそうです。

マレーシア映画というと、故ヤスミン・アフマド監督の作品がまず思い浮かびますが、正直、そのほかの作品や監督については、まったく知識がありません。そもそも、東南アジア系の作品に触れる機会があまりなく、この作品についてネットで海外レビューを少しチェックしたら、ずいぶんと評判がいいらしいとわかり、見てみようと思い立ちました。

この作品は、ブラックコメディだったので、ワタシ好みでした。面白い構成になっていて、映画を撮ろうとする監督の変貌と、劇中劇になっている 2 人の若者を通して見るマレーシア社会の話が並行しています。ただ、監督の姿は冒頭を除いては出てこないので、2 人の若者の話のようになっているのですが...

その冒頭に出てくる映画監督はヨ・ジュンハンという名で、要は、監督自身がパロディになっています。 「ワタシはアート系の監督です」 と素っ裸で登場し、その背景では不条理劇が繰り広げられています。もうこの時点で可笑しくて....。次に、「ミュージカル映画? 突然歌い出すなんてありえない」 と暴言を吐いていますが、この作品はミュージカル仕立てになっています (笑)。

いろいろと笑いのツボがあるのですが、演じている当人たちはマジメそのもの。笑ってごめんね~と、笑いながら許しを請うような面白さです。

そして、まさしくステージの上でショーが繰り広げられているような感じで、次から次へと場面展開のテンポがとても良いです。マレーシア社会をぐしぐしと風刺しながらも、その根底には、監督自身がご自分の経験が流れているのだそうです。

上映後の Q&A が、スクエアホールで行われたのですが、なかなか充実していて、監督の真摯で人間味あふれるキャラクターもさることながら、この作品にこめられている思いなどについても知ることができ楽しかったです。

タイトルの sell out は、「裏切り者」 と 「売り切る」 という意味があり、この両方の意味が作品の中に活きていて、とても粋な演出だと思いました。

監督のお話でとても印象的だったのは、監督はもともと文学や詩、演劇、音楽が好きで、このすべての分野をひとつのメディアで表現できるのは映画だと考えられたそうです。なるほど~と。だから、この作品は、楽しいアイテムが盛りだくさんなのだと思いました。

とにかく面白かった!の一言に尽きます。

ヨ・ジュンハン監督の Q&A の模様は、東京フィルメックス デイリーニュースで配信されています。


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