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[スペイン映画祭] 「マップ・オブ・ザ・サウンズ・オブ・トーキョー」

2009.12.13.Sun.23:16
「マップ・オブ・ザ・サウンズ・オブ・トーキョー」

原題: Mapa de los sonidos de Tokio
製作年: 2009 年
製作国: スペイン
監督: イザベル・コイシェ
出演: 菊池凛子、田中泯、セルジ・ロペス、中原丈雄、榊英雄

mapa_poster

[あらすじ] (参照: 2009 スペイン映画祭 公式サイト
リュウ(菊池凛子)は、築地の魚市場で働く孤独な女性だが、プロの殺し屋という裏の顔をもつ。あるとき実業界の大物、ナガラ(中原丈雄)の娘ミドリが自殺。悲嘆にくれるナガラは、娘のボーイフレンドだったダビド(セルジ・ロペス)を恨む。ナガラの部下で密かにミドリを愛していたイシダ(榊英雄)は、ダビドを殺すようにリュウに依頼するが...。リュウに魅かれるサウンド・エンジニア(田中泯)は、音を通じて、この物語の語り部として登場する。

2009 年 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門出品作品 技術賞(録音技術)受賞



■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


スペイン映画祭、何の前ふりもなく(笑)、って単にワタシが知らなかっただけですが、突然、告知を見つけました。映画祭と言っても、上映期間はたったの 3 日間で、上映作品は 6 本でしたが、ラテンビート映画祭と同じディレクターがセレクトした作品で、そのうち 4 本だけ見ることができましたが、なかなか面白かったです。見逃していたら、かなり悔しい思いをしたに違いありません。

この 「マップ・オブ・ザ・サウンズ・オブ・トーキョー」 が目玉かしら。新宿バルト 9 は満席状態で、すんでのところでチケを逃すところでした。今年のカンヌ出品作でもあり、何かといろいろ話題にもなりました。何しろ、今年の日本の芸能界で最大のお騒がせ俳優某 O 氏が出ていたはずなのですが...。当然のことながら、カットされていました。カットされても大勢に影響のないほど小さな役だったのだと思います。

イザベル・コイシェ監督、どんな監督なのかとても興味があったのですが、ご本人が劇場に来られ、舞台挨拶をされました。日本で上映できることをとても喜んでおられました。

また、上映後に、セルバンテス文化センターで開催された「スペイン: 新時代のアーバンカルチャー 2009」 というイベントプログラムで、監督と主演の菊池凛子を迎えた対談があり、映画についての話を聞くことができました。そちらも超満員!


さて作品は、東京を題材にしているだけあり、登場人物も日本人がほとんど。スペイン映画とは思えない趣です。監督は、東京が好きで、東京を題材にした映画を作りたいと思っておられたそうで、東京を見てまわっていたある日、魚市場で働く女性の姿を見てヒントを得て、生み出した作品だそうです。

外人の目を通した東京というと、お決まり的なイメージで登場するのだろうなと思っていたのですが、その点はあまり裏切られませんでした。たとえば、魚市場、寿司、メトロ、ラブホテル、ラーメン、花やしき... と、目に入るものは観光客の視線と同じじゃないかと。

やや冷ややかに見ていたのですが、見ているうちに、東京が舞台でありながら、東京にはないよう異空間のように感じました。この雰囲気は嫌いじゃないなと。

魚市場で得たインスピレーションを軸としたストーリー展開 ― 監督がシナリオ作成でたどったと思われる過程が、そのまま表現されたような進み方でした。とても直線的、軸がぶれない、そんな感じがしました。複雑な曲線が絡み合うとか、そういう回りくどさが一切ないというか。

その分、キャラクターが平面的に見え、それは意図的かもしれないし、ワタシが単に読み取れていないだけかもしれません。立体的に深く掘り下げようとしているようにも見えるのですが、思うにそれって俳優の力量に任せているような、ある意味、放任状態か?(笑)。

トークの時に菊池凛子が話していたのですが、イザベル・コイシェ監督は、この作品の脚本を書き、演出をし、さらにカメラを自分で回したそうです。カメラの向こう側で見つめている監督には、ゆるぎない信頼感を感じたと語っていました。キャラクターをどう引き出したかは、監督と俳優の間にしかわからないのかなと、ちょっと納得したり。

監督は、小さなモニターでチェックするという撮影方法は取らないそうです。菊池凛子が演じるリュウが泣く場面では、菊池凛子が泣く前に、カメラの向こうでイザベルがすでに泣いていた...とか。確かに、監督の目と俳優の距離が近いような気がします。

冒頭、イメージ (映像) にとらわれてしまっていたのですが、この作品のタイトルにもあるように、この作品のキーは、やはり 「音」 なのでしょうね。音楽も効果的に挿入されていてショーワな香りが漂ったり、語りを担っている田中泯が聞いている 「東京の音」 が気になってきたり...。イメージでなくて音で綴っているのかな、

ラストは意外で、そんな風になるとは思わず。でも、その締めくくりはやっぱり嫌いじゃない...。

なんだかとても歯切れ悪いのですが、正直なところ、この作品の世界観みたいなもの、イザベルワールドのようなものは嫌いではありません。ただ、何か物足りなさを感じたのもの確かです。ワタシは何を期待していたのでしょうかね。

見終わると、ラーメンをすすりたくもなり、官能的な赤ワインをすすってみたくもなります。そして、雑踏へ出ると、「東京の音」 が気になりました。



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