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音と香りを観る 「シャネル&ストラヴィンスキー」

2010.01.18.Mon.19:37
「シャネル&ストラヴィンスキー」

原題: COCO CHANEL & IGOR STRAVINSKY
製作年: 2009 年
製作国: フランス
監督: ヤン・クーネン
出演: マッツ・ミケルセン、アナ・ムグラリス、エレーナ・モロゾヴァ

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[あらすじ] (参照: 公式サイト
1913 年、パリのシャンゼリゼ劇場では、ロシアの作曲家イゴール・ストラヴィンスキー (マッツ・ミケルセン) が、「春の祭典」 の初演を迎えていた。ところが、あまりに斬新的な音楽かつ前衛的なバレエに観客たちは騒然となる。1920 年になり、恋人を失ったココ・シャネル (アナ・ムグラリス) は悲しみに暮れていたが、友人の紹介でイゴールと出会う。ココは、イゴールに彼女の所有する別荘で暮らすように提案する。



■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


2009 年 カンヌ国際映画祭のクロージング作品。シャネルものはこれで終わりかしら。と言いつつ、「ココ・アヴァン・シャネル」 も 「ココ・シャネル」 も見ていません。ココ・シャネルに興味があるのではなくて、ワタシのお目当ては、イゴール・ストラヴィンスキーの方です。

この作品は、ココ・シャネルとイゴール・ストラヴィンスキーの恋物語。ただ、この一言。ココ・シャネルとイゴール・ストラヴィンスキーに親交があったことは確かなのでしょうけれど、この映画の話はフィクションでしょう。その恋物語も予想通りの展開。

失礼ながら、監督はストーリーにはほとんど重きを置いておられないように思われ、映像美とカメラワークで語っているような気がします。

セリフも少なくて叙事性は稀薄なので、ストーリーを楽しもうとすると物足りなさが残るのですが、映画の中にある空間と雰囲気に惹かれました。

ココ・シャネルによって生み出される 「N°5」 の香りだったり、イゴール・ストラヴィンスキーが弾くピアノの音とか、衣装、調度品などなど、五感を刺激されて心地よく座っていられるのが良いところです

中でも、ココ・シャネルの別荘の美しさったら。アールヌーヴォー、アールデコの美術館のよう。家の間取り、壁、家具、食器などに目を奪われ、ああー、ラリックの調度品、ひとつ欲しい...。

そして、冒頭のシャンゼリゼ劇場での 「春の祭典」 の初演の様子。当時の劇場の様子が、とてもリアルに描かれいます。客席の観客、オケの演奏者、ダンサーたち、舞台裏...。その場にいる人たちの人間模様を楽しめます。ちなみに、「春の祭典」 の演奏の音源は、サイモン・ラトル指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団だそうです。

イゴール・ストラヴィンスキー独特の音階が奏でる不協和音と、ニジンスキーが手がけた前衛的な振付け。現代の客でも受け入れてももらえないかもしれません。当時の観客が怒って、席を立って出て行っても、おかしくありません。革新的なことを試そうとすると、必ず、保守的な圧力はついてまわるのは、いつの世も同じですね。

自立した女性を目指したココ・シャネルと、音楽界の異端児と言われたイゴール・ストラヴィンスキーには共通する感性のようなものがあって、互いに惹かれ合うというよりも、もっと能動的な作用とでも言いましょうか、2 人の間にはそうした感じがしました。互いにないものを求めるのではなく、互いに相手を引き出しあう、互いに相手をさらに高みへ昇らせていくようなそんな関係だったのでしょうか。

ワタシのお気に入りの場面は、ココ・シャネルとイゴール・ストラヴィンスキーが 2 人でピアノの連弾をするシーン。ピアノ曲はストラヴィンスキーの 「5 本の指で」。2 人が奏でる弾けるようなピアノの音に、男と女の本能的な香りが絡まり合うようで、とても印象に残りました。

そういえば、イゴール・ストラヴィンスキーのピアノ曲ってほとんど聴いていないわと思い、ピアノ曲集を探さなくては...


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