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クールな視線に潜む 「予感」

2010.02.16.Tue.19:02
「予感」
衛星映画劇場 2 月 5 日 (金) 午前 0:40 ~ 午前 2:08

英題: Hidden Feelings
製作年: 2007 年
製作国: イラン / 日本
監督: モスタファ・R・キャリミ
出演: モハマド・レザ・フルタン、マータブ・ケラマティ、ハーメド・ベーダド、ニユシャ・ゼイガミー

hiddenfeelings

[あらすじ] (引用: NHK 公式サイト)
イランの首都テヘランを舞台に、冷えきった夫婦関係に苦悩する中産階級の男女と、彼らをめぐって交錯する複雑な人間模様を描いたヒューマン・ドラマ。広告会社を営むアミールは、ある日、若く魅力的な女性ネダと出会う。精神科医として働くそうめいな妻シミンとの生活を捨てて、ネダとの愛に生きようとするアミールだが...。
第 8 回 NHK アジア・フィルム・フェスティバル上映作品。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


キャリミ監督は、ヨーロッパを中心にドキュメンタリーの監督として活躍され、本作品が初めての劇映画だそうです。

この作品に対する印象は、全編を通してなんとも寒々しいということでしょうか。心温まる場面とか、情感あふれる場面が見あたらないのです。これは監督がドキュメンタリー出身だから、カメラ目線が冷静、客観的なのだろうかと思ってしまいました。英題が 「Hidden Feelings」 なので、感情は隠されているということなのでしょうか。

ストーリーは単純な不倫劇。冷え切った夫婦役のアミールとシミンは、欧米式のモダンなアパートに住むインテリ夫婦。シミンはかつて死産を経験している上、精神科医という職業柄、精神を病んだ子供を多く目にし、子供を産むことに抵抗を感じているのですが、アミールは妊娠を拒む妻とは別れたくて、親子ほど歳の離れた若い女ネダに恋をして、仕事も手につかない...

これを昼メロ風にすると、たんなる泥沼不倫劇なのかもしれず、たまたま舞台がイランで、登場人物がイスラム教徒だから、愛憎劇の度合いが薄いような気もします。

でも、なんだか登場人物はみんな勝手。相手を束縛することに執着して、どの人も何かしら心を病んでいるように映ります。話し合って互いに理解しようとか、説得するとか、人間関係の基本的な努力のようなものが欠けているように思えます。

誰しも、心の中で何かにとらわれていたり、固執したりすることはあって、誰かにそれを解きほどいてもらったり、自分の中の気付きで解決したり... そういう過程がほとんど描かれていないのは、意図的なのでしょうか。

この作品、一切笑うところはないのですが、なぜか笑ってしまったのは音楽です。あまりに大げさなメロディが流れるので、作品に流れる空気と不釣合いで、プっと笑ってしまいました。情感をひた隠しにする一方で、不釣合いな音楽。このアンバランスも意図的なのでしょうか。

イラン映画というと、昨年の TOKYO FILMeX で観た 「ペルシャ猫を知らない」 のような、反体制的な社会派ドラマが真っ先に浮かぶのですが、こういう男女を描いたヒューマンドラマもあるということが分かったことは収穫でした。

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