スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

心の荷物をほどく 「隠された日記 ~ 母たち、娘たち (仮題)」

2010.03.04.Thu.21:15
Femmes@Tokyo [フランス映画特別上映] 女たちの記憶
「隠された日記 ~ 母たち、娘たち (仮題)」

原題: Mères et filles (母たち、娘たち)
製作年: 2009 年
製作国: フランス
監督: ジュリー・ロペス=クルヴァル
出演: カトリーヌ・ドヌーブ、マリナ・ハンズ、マリ=ジョゼ・クルーズ

meresetfilles

[あらすじ] (参照: Femmes@Tokyo パンフレット)
フランスを離れカナダでオドレイ (マリナ・ハンズ) は、生まれ故郷の海辺の町へ休暇で戻ってきた。両親のいる実家では落ち着かないため、最近死んだ祖父の家でしばらく暮らそうとしたところ、台所から祖母ルイーズ (マリ=ジョゼ・クルーズ) の日記が出てきた。ルイーズは、50 年前、母マルティーヌ (カトリーヌ・ドヌーブ) と弟を捨てて家出し、戻ってこなかった。マルティーヌはルイーズについて語りたがらない。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品は、三世代にわたる母と娘の話が時間軸を超えて交錯する構成になっています。昔の日記を掘り返すと、真実が見えてくるというプロセスに目新しいものではありませんでしたが、それよりも 3 人の女性がそれぞれの時代で、心に中に抱える荷物を少しずつひも解いていくプロセスがとても良かったと思います。

ベタなお涙頂戴の母娘関係を描いたものでもなく、感情的に突っ走る物語でもありませんが、母親が娘に向ける愛情も娘が母親に向ける尊敬も、互いに相受け入れないように見える表面的な冷たさの裏で、寛容さと温かさが溢れていることが感じられました。

母と娘だからと言って必ずしも理解し合えるわけではないし、同性だからこそ相入れないこともあります。伝えようと思っても伝えきれないことも、伝えられないこともあるだろうし、意図的に伝えなかったこともあります。母と娘だからすべてを伝え合えるわけではありません。

「伝えられなかったこと、伝えなかったこと、それは嘘ではない」 と上映後にカトリーヌ・ドヌーブが語っていましたが、真理の追究というのは、ときに残酷なこともありますね。でも真理によって、結びがほどかれたり、氷がとけたりすることもあるのだということもわかります。

カトリーヌ・ドヌーブ、マリナ・ハンズ、マリ=ジョゼ・クルーズが三世代の女性を好演。見終わると、あれ、ランニングタイム 104 分だったのか?と思うほど密度の濃い話で、それは、おそらく監督の視点がぶれていないからそう感じたのかもしれません。3 人と監督を結ぶ線は複雑に交差しているけれど、交差して絡みあっている線をひとつずつほどいていたのは監督なのでしょうね。



*****


上映後にカトリーヌ・ドヌーブが登壇し、さすがに世界の大女優。存在自体が眩しすぎると思いました。カトリーヌ・ドヌーブ、セルジュ・トゥビアナ(シネマテーク・フランセーズ・ディレクター) を交えてのトークセッションがありましたが、逐次通訳だったので、やりとりのギャップに登壇者も観客もちょっと困惑気味。10 分ぐらいの Q&A ならともかく、トークセッション形式にするなら同時通訳が普通だろうと思っていたら、翌日は同時通訳でした。

コメント

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。