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[イタリア映画祭2010] 「ジュリアは夕べに出かけない」

2010.05.08.Sat.23:55
「ジュリアは夕べに出かけない」

原題: Giulia non esce la sera
製作年: 2009 年
製作国: イタリア
監督: ジュゼッペ・ピッチョーニ
出演: ヴァレリオ・マスタンドレア、ヴァレリア・ゴリノ、ソニア・ベルガマスコ、リディア・ヴィターレ、パオロ・サッサネッリ

julia


[あらすじ] (引用: イタリア映画祭 公式サイト
小説家として順調にキャリアを積み、大きな文学賞にもノミネートされたグイド (ヴァレリオ・マスタンドレア) だったが、妻と娘とはいまひとつ上手くいっていなかった。そんな中、娘が通う水泳教室で魅力的な先生のジュリア (ヴァレリア・ゴリノ) に出会う。教室に通うことになったグイドは、やがてジュリアを夕食に誘うが、彼女には夜、外出できない深い理由があった。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


イタリア映画祭の 1 本目は、「ジュリアは夕べに出かけない」。なぜ、夕べに出かけないのか... そこは重要ポイントなのですが、これをネタばれしないと話が進まないので書いてしまいますが、日本の社会システムでは考えられません。

イタリア社会では当たり前のシステムなのだそうですが、刑務所にいる模範囚は、出所後のスムーズな社会復帰を助けるという意味で、服役中でも日中刑務所の外で、つまり、一般社会に出て働くことができるというものです。なんという寛容なシステムなのでしょうか。

この話は、模範囚のジュリアと行き詰っている小説家グイドとのラブストーリーです。ジュリアには別れた分かれた夫と娘がおり、またグイドにも家庭があり、2 人の関係は、ラブライン以上に互いが抱える心の傷や迷いが複雑に絡み合っています。

この作品では、家族、人生、そして恋愛というものに対する、情熱、希望、そして失望が渦巻いていて、揺れる動く 2 人の心の中がじっくりと描かれていて、ただのベタなラブラインでなく、個人的にはこういう作品にはとても心惹かれるものがありました。

プールの場面が印象的で、泳いでいる人たちの水面下での手足の動きが、なんともリアルに映し出されているのですが、まるで、水面下の世界は、水上の世界とは異なる世界で、まるで手足がもがいているように見えることもあれば、不思議な静寂な世界でもあります。

最初から全体のトーンがやや暗いということが、すべてを暗示しているのですが、人生ってなかなか思うようにならないものだと決めてつけてしまうと生き辛いですが、思うようにならなくても、いいこともあると感じられることだって、実はたくさんあるのではないかしらんと思いました。

ところで、ヴァレリオ・マスタンドレアが演じたグイドという名前を聞くと、やっぱり、フェデリコ・フェリーニの 「8 1/2」 を思い浮かべてしまうのですが、小説家と映画監督という職業こそ違うけれど、 何か共通するものがあるような気がしてなりません。


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