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ラストマジックにかけられて 「暴風前夜」 (原題)→「愛の運命 ‐暴風前夜‐」

2010.06.13.Sun.23:55
韓国版 DVD
「폭풍전야 (原題: 暴風前夜)
→ 邦題 「愛の運命 ‐暴風前夜‐」 (2011/04/06)

原題: 폭풍전야
英題: Lovers Vanished
製作年: 2009 年
製作国: 韓国
監督: チョ・チャンホ
出演: キム・ナムギル、ファン・ウスレ、チョン・ユンミン、ユン・ジェムン

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[あらすじ]
冤罪で収監されているスイン (キム・ナムギル) は、HIV 感染者の服役囚サンビョン (チョン・ユンミン) に接近する。HIV に感染すれば脱獄できるチャンスがあると考えたからだ。冤罪の濡れ衣を着せられ復讐を果たすために脱獄に成功したスインの目の前で、復讐する相手が消えてしまう。復讐もかなわず、監獄へも戻れず、行き場所を失ったスインは、無事に脱獄できたら訪ねて欲しいとサンビョンから頼まれていた女性ミア (ファン・ウスレ) のカフェを訪ねる。ミアは、マジシャンだったサンビョンとの間に哀しい過去を持つ。元料理人のスインは、シェフのいないミアのカフェで働き始め、秘密を抱えた 2 人の心の中にさざ波が立つ。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品が韓国で劇場公開されたのは、つい 2 か月前。もう DVD リリースって、早すぎませんかね。見に行けなかったワタシとしては、いいのですが...

頬がげっそり落ち、整形疑惑まで出たキム・ナムギル。HIV 感染患者の役を演じるための役作りにすぎなかったわけです。それに、この作品、ナムギルがドラマ 「善徳女王」 の撮影に入る前にクランクアップしていて、先にドラマで人気が出てしまった後に公開されたため、あまりの急激な容貌の変化に観客が驚いたということなのでしょうけど。

この作品に対する評価ですが、ナムギル人気に後押しされたはずなのに、興行的には惨敗、評論家からは酷評。ネチズンの反応も、ナムギルは良いんだけどねぇというものが多く見受けられ、どんだけマイナーなんだかと思いつつ...。

正直、ナムギルが出演していなければ、見ていなかったであろう作品なのですが、いざ見てみると、酷評されているほど酷いとは思えませんでした。ワタシが最近ナムギルに心を奪われていることも認めますが、それ以前に、この作品のテイストが嫌いではありません。いえ、むしろ好きなぐらい。

一応メロなのですが、これが、なんとも過酷な現実と向き合うメロ路線で、こういうのはあまり見かけないからです。ドラマチックな展開もなく、催涙系のべたな設定もなく、ロマンチックな男女の恋愛劇にありがちな情緒的なものを期待すると、完全に裏切られます。

監督は誰?と思ったら、キム・ギドク監督のお弟子さんであるチョ・チャンホ監督。この監督の代表作といえば 「ピーターパンの公式」。とても難解で冷たく突き放されたような作品でしたが、今回はもう少し温もりが感じられます^^。でも、究極的な状況、選択肢のない状況に置かれる人間を描いているところは同じかもしれません。

「ピーターパンの公式」 では、10 代の高校生が直面する現実との葛藤、閉塞感、憂鬱が前面に出ていて、主演のオン・ジュワンが演じる高校生の未熟な繊細さがうまく引き出されていましたが、「暴風前夜」 では、それが 20 代に置き換えられ、ナムギルが演じる脱獄囚の成熟した繊細さがじっくりと描かれています。

済州島で撮影され、映像はとても美しく、風に髪がなびき、雨に打たれ、波しぶきがふり注いできそうな場所に立っているかのような気持ちになりました。音楽も映像とよくマッチしていて懐かしい響きが心地よいです。ストーリーは、先に述べたように複雑な恋愛劇ではありませんが、HIV、ゲイ、罪、脱獄、絶望、死、といくつもの音色が不協和音を奏でるのですが、その不協和音が耳ざわりでないところが、この監督が持っているマジックなのではないかと。

そして、何と言っても心に残ったのはラストシーン。同情や憐憫を誘うことなく、絶望からこれほどまで潔く脱却できるものかと。この終わり方は、ミアがスインにかけたマジックであるとともに、監督が観客にかけたマジックそのものでした。

ともあれ、ワタシは個人的にこういうタイプの作品が好みなので、見っけもの!という満足感があって、いいことばかり並べたてていますが、もちろん見る人によって、評価や感想は大きくぶれると思います。

ところで、キム・ナムギルですが、ドラマ 「善徳女王」 と 「赤と黒」 を立て続けに見ているため、ドラマでの作り込みキャラに、いささかお腹いっぱいなこの頃です。特に、放映中の 「赤と黒」 では、カッコよすぎるのです。一挙手一投足が。ワタシはカッコよすぎるキャラが苦手というか、ちょっと息苦しくて。

でも、この作品で、死にたいのか、生きたいのかも分からず、ただ絶望の淵を彷徨う情けない哀れな男を見て、なんだかホッとしました。シェフ ナムギルには萌えましたけどね~(笑)


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