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理想の男女像か... 「ある結婚の風景」

2010.07.13.Tue.23:55
「ある結婚の風景」
TV シリーズ 全 6 回
NHK BS1 衛星映画劇場

原題: SCENER UR ETT AKTENSKAP
製作年: スウェーデン
製作国: 1973 年
監督: イングマール・ベルイマン
出演: リヴ・ウルマン、エルランド・ヨセフソン、ビビ・アンデション

scenes from a marriage

[あらすじ] (参照: NHK HP)
第 1 話: 心理学研究所の助教授を務める夫ユーハンと弁護士の妻マリアンは 2 人の子供にも恵まれ、理想的な夫婦の見本として新聞社の取材を受けるが...。

第 2 話: 民法の弁護士である彼女は、離婚相談に訪れた初老の女性の話を聞き、身につまされる思いを抱えながら夫ユーハンと昼食へ。すると、ユーハンから「幸せな生活が崩れ去る不安はないか」と逆に聞かれる。その夜、2 人は夫婦の問題に関して話すうち口論となるが...。

第 3 話: マリアンと娘たちが滞在中の別荘に突然夫ユーハンがやってきた。そして「ポーラという女性と明日から2 人でパリに行く。しばらく戻らない」 といきなり告げられる。夫の不倫にまったく気付かなかったマリアンは驚き、懸命に引きとめるが、ユーハンは「今までの生活を捨てたい」と譲らず出て行ってしまう。

第 4 話: 半年ぶりに再会したマリアンとユーハン。マリアンにも新しい恋人がおり、ユーハンはアメリカの大学へ客員として呼ばれ、ポーラとは別れるつもりだという。マリアンはユーハンが外国へ行く前に正式に離婚したいと申し出るが、結局別れる決心はつかなかった。

第 5 話: ようやく正式に離婚することを決め、あとは書類にサインをするだけの 2 人。前の恋人と別れ、新しい恋人から結婚を申し込まれ新たな人生を歩みだそうとするマリアンとは対照的に、アメリカの大学の職の話がなくなり、ポーラとの関係にも疲れきっているユーハンは、離婚に異議を唱える。2 人は激しく言い争う。

第 6 話: すでに別々の家庭を持つマリアンとユーハン。それぞれの伴侶の目を盗んで久々の逢瀬を楽しむため、別荘へ向かった。2 人の間には、憎しみはなく、互いに対する深く静かな愛情が横たわり、これまでの思いや過去の告白など話はつきない。くしくも、その日は 2 人が結婚してちょうど 20 年目にあたる記念日だった。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品は、本来 TV (6 回) シリーズなので正確には映画ではないのですが、ここでは映画カテゴリーに入れています。

結婚 10 年目を迎えたひと組の夫婦が離婚に至るまで、さらにその後約 10 年間の 2 人の関係・心情の変化を描く。

1970 年代製作のドラマですが、まったく年代的な古さを感じさせず、男の女の描き方がとても先進的でびっくりしました。スウェーデンの事情に通じているというわけではありませんが、結婚のあり方、夫婦のあり方については、先進的な考えを持つと言われている北欧スウェーデンらしいと思いました。

そもそも夫の浮気が原因で、夫婦に亀裂が入るところから始まるのですが、夫が自分の浮気を告白するところからして、なんて、正直なの... と唖然としてしまいました。妻の方も、夫の浮気をただ攻め立てるのでなく、どうにかならないのか、戻ってきて欲しいと素直に懇願するのです。

夫婦という枠から、どこか開放されたいと思いながらも、長年連れ添ったパートナーを捨てきれないものの、新たな出会いにも積極的で... 自分にとって心地よいパートナーシップを追求しようと夫婦像なのです。ある意味、2 人ともエゴイストであり、とても純真。マリアンが、離婚調停などを扱う民法の弁護士という設定が、とても皮肉で面白いです。

言い争っていても、修羅場などという情念ドロドロ劇にならないところは、ソープオペラとは全く異なり、物足りなさを感じるかもしれませんが、時に哲学的で、慎重で深みのある男女の関係を冷静な目で見つめているドラマだと思います。

この夫婦、とにかくガチンコで向き合う夫婦、いえ、男と女なのです。タテマエで言い争っているかと思えば、ホンネをぶつけ合ったり、傷つけ合うかと思えば、慰め合ったりの繰り返しなのです。父と母、夫と妻、そういう家族としての役割的な部分は別の次元に置き、ひたすら男と女として、向き合い、語り合うのです。そうこうしているうちに、亀裂が入って 10 年が経ってしまうのです。

この夫婦は、結局、絆を断ち切ることなどできない男と女。同じ方向に向かって、遠回りをしたり、道草をしている男と女という感じがしてなりませんでした。その方向とは、夫婦とか結婚という社会的な枠組みを越えた理想の男女像なのかもしれません。

でも、結婚とか夫婦の枠組みって、互いを縛り付けるだけの厄介なものじゃないと思うのだけど...甘い?(笑)。



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