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狂おしい二重奏 「瞳の奥の秘密」

2010.09.13.Mon.23:56
「瞳の奥の秘密」

原題: El secreto de sus ojos
製作年: 2009 年
製作国: アルゼンチン=スペイン
監督: ファン・ホセ・カンパネラ
出演: リカルド・ダリン、ソレダ・ビジャミル、ギレルモ・フランチェラ、パブロ・ラゴ、ハビエル・ゴディーノ

el_secreto_de_sus_ojos

[あらすじ]
裁判所を定年退職したベンハミン (リカルド・ダリン) は、25 年前に自らが担当した未解決殺人事件について小説を書くことを決心し、かつての上司で現在は検事のイレーネ (ソレダ・ビジャミル) を訪ねる。1974 年、銀行員の夫と新婚生活を満喫していた女性が自宅で殺害された。当時、事件を引き受けたベンハミンが捜査を始めると、嘘の自白を強要された職人が逮捕される。本当の犯人に目星をつけながら、なかなか追い詰めルコとができない最中に殺害される同僚...。ベンハミンにとって、忘れがたく忌まわしい事件だった。

第 82 回 アカデミー賞外国語映画賞

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品、本国アルゼンチンで公開され、歴史的な大ヒットを記録。さらに、アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、話題となった作品です。主演のリカルド・ダリンは、アルゼンチンの国民的俳優で、イケメンのおじさんです。昨年のスペイン映画祭で上映された 「泥棒と踊り子」 でも主演を演じていました。

過去と現在を行き来しながら、交差するストーリー構成になっています。劇中の設定の 25 年前は 1974 年。アルゼンチンは軍事政権下。何かに抗うことが許されないような閉塞感を感じる不穏な空気に包まれた時代の様相が、うかがわれます。

この作品、綿密に練られたストーリーにぐいぐい引っ張られる力強さを感じました。そして、ラストに驚きが真っていました。えっ... そっちだったのかと。そうだよね、最初から、そっちなんだよねと。自分が引き寄せられていた方向を見誤っていたことに気付かされるのですが、まったく気付いていない訳でもなかったのです。ベンハミンとイレーネの最初の出会いの場面で、2 人の瞳がすでに語っていたと思うのです。

未解決事件という忌まわしい過去を遡り、ミステリータッチの謎解きの側面を持ちながら、そこには、同時に、ベンハミンというひとりの男としての後悔の記録が綴られていることで、この作品は二重奏を奏でているとも言えます。

25 年、四半世紀ですよ~。なんと長い時間が流れたのでしょうか。時間の流れは残酷なのか。そんな残酷な流れをものともしない力ってあるのですね。エピローグは、狂おしいほどの旋律とでもいいましょうか。

何を言っているのかと思われるかもしれませんが、ネタバレはやめておこうと思って... 久々に人間の心の奥に踏み込めるような作品だったので。


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