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[15th PIFF] 「The Hunt / 狩り」

2010.10.20.Wed.17:13
15th PIFF Subversive Imagination: The Spanish Masterpiece from Franco Regime
「The Hunt / 狩り」

原題: La caza
邦題: 狩り
製作年: 1965 年
製作国: スペイン
監督: カルロス・サウラ
出演: イスマエル・メルロ、アルフレド・マヨ、ホセ・マリア・プラダ、エミリオ・グティエレス・カバ

la caza

[あらすじ] (参照: PIFF 公式サイト)
4 人の男たちが集まり、野うさぎ狩りに出かける。男たちのうち3人は、スペイン内戦に参加した経験を持つのだが、やがて互いに抱く不満や確執により、狩場の荒れ果てた渓谷が、男たちの戦場と化していく。

1966 年 ベルリン国際映画祭 監督賞

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


今年の PIFF で楽しみにしていたもののひとつは、韓国とスペイン修好60周年記念企画「The Spanish Masterpiece from Franco Regime (フランコ政権下のスペイン映画)」 という企画でした。検閲の厳しいフランコ政権下に製作された作品は、クリエイティブに富み、いくつも国際的に評価されています。本作は、そのうちのひとつです。

スペイン映画は好きだけれど、スペイン映画史に通じているわけではないので、この作品の意義などは下記の図書を参考にしました。

1962 年から 1967 年までの間、新人監督が次々とデビューして映画を撮影し、空前の新監督ラッシュだったそうで、その期間に製作された作品は 「ニュー・スパニッシュ・シネマ 」 と総称されるそうです。

「狩り」 もこの期間に製作され、カルロス・サウラ監督はスペイン映画史上重要な監督として位置づけられていることは言うまでもありません。

あらすじを読んだだけでも、スペイン内戦という社会的背景が男たちの狩りを象徴していることがわかるのですが、サウラ監督は、「シンボリズムに富むリアリズム (乾 栄一郎著「スペイン映画史」)」 を描くのを得意としているそうです。

本作はモノクロで、荒れ果てた土地で 4 人が野うさぎを追いかけるのですが、砂漠のように乾燥した土地なのでどこにも影がありません。ジリジリと太陽が照り付け、乾いた熱い空気が肌をつきさしている様子が、容易に想像できました。

スペイン内戦に参加した 3 人は、内戦で抱えた心のわだかまり、傷のようなものが噴出して、結局、野うさぎでなく、互いを殺し合うことになってしまうという人間ドラマです。

男たちの会話だけで話が進むため、歴史的、社会的背景を知らないと、深いところまで理解できないということもありましたが、やはりラストシーンは、悲しく、虚しく感じられました。


参考図書: 乾 栄一郎著 「スペイン映画史」 (芳賀書店)


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