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[15th PIFF] 「Viridiana / ビリディアナ」

2010.10.21.Thu.16:45
15th PIFF Subversive Imagination: The Spanish Masterpiece from Franco Regime
「Viridiana / ビリディアナ」

原題: Viridiana
製作年: 1961 年
製作国: スペイン
監督: ルイス・ブリュエル
出演: シルビア・ピナル、フェルナンド・レイ、フランシスコ・ラバル、マルガリータ・ロサノ

viridiana

[あらすじ] (参照: PIFF 公式サイト)
叔父ハイメ (フェルナンド・レイ) の仕送りで修道院で暮らすビリディアナ (シルビア・ピナル) は、誓願の前に叔父に会いに行く。ハイメは、亡き妻にそっくりなビリディアナを犯そうとするが後悔して断念するものの、自責の念から自殺してしまう。ハイメの自殺に責任を感じたビリディアナは、修道院に戻らず、叔父から相続した遺産で貧民救済院を開くのだが。

1961 年 カンヌ国際映画祭 パルム・ドール受賞


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品についても、歴史的な意義などよく知らないので、事前に下記の著書を参考にしました。

本作は、カンヌでパルムドールを受賞していながら大変な問題作で、のちに 「ビリディアナ事件」 として語り継がれているそうです。

若く美しい修道女が、俗世で人びとの欺瞞や欲心にもまれるという単純な話のように見えるのですが、完全な風刺劇でした。ビリディアナが見る俗世は、アンチモラルに満ち溢れ、ビリディアナが持っていた汚れのない崇高な信仰心をも揺るがしてしまうのですが、そのエピソードがいちいちブラックなのです (笑)。

たとえば、叔父が姪に心を奪われるという近親相姦的な色合い、睡眠薬で彼女を眠らせて犯そうとするという子供じみた犯罪、そこまでやっておきながら自責に念にかられる叔父、修道女の着替えシーンとか、コラコラ...と、本来、笑えない場面なのですが、笑ってしまうエピソードが満載なのです。

カトリックを痛烈に批判したもので、カトリック教会から非難を浴び、スペインとイタリアでは上映禁止になったそうです。でも、カトリック教徒が人口の 90% 以上というスペインの監督が製作したというところが実に面白いですね。

ビリディアニの留守中、貧民たちが邸宅で大饗宴を繰り広げる場面があって、なんとなく構図が 「最後の晩餐」 のようだわと思ったのですが、それはパロディだったそうです。そういうところも、教会の反感を買ったようですが。

何が聖なるもので、何が聖なるものでないのか。人間はそんなに清く潔い存在なのか。そんな問いかけを投げかけてみたのは良かったけど、やりすぎちゃった... という感じの作品でしょうかね。ワタシはとても楽しく鑑賞できましたけれど。


参考図書: 乾 栄一郎著 「スペイン映画史」 (芳賀書店)

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