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[23rd TIFF] 「4 枚目の似顔絵」

2010.10.30.Sat.04:16
第 23 回 東京国際映画祭 アジアの風部門 [台湾電影ルネッサンス 2010 ~ 美麗新世代]
「4 枚目の似顔絵」

原題: 第四張畫
製作年: 2010 年
製作国: 台湾
監督: チョン・モンホン
出演: ビー・シャオハイ、ハオ・レイ、レオン・ダイ、テリー・クァン、ナードウ、チン・シーチエ

the fourth picture

[あらすじ] (引用: TIFF 公式サイト
父の死後、10 歳のウェンシャンには孤独な未来が待ち受けていた。彼が児童養護施設に移されることになった時、疎遠になっていた母が現れ、彼の人生は大きく変わってしまう。愛情のない母、憎むべき継父、寒々とした家。ウェンシャンはどこに向かうのだろうか? 彼は絵を描くことに慰みを見出していく。そして、安易に優しくしたりしない年老いた学校の用務員と、常識はずれな考えを持つでっぷりとした男に出会い、ウェンシャンの人生は再び希望に満ち溢れたものとなっていく。だが、兄弟の悪夢に取り憑かれ、恐ろしい真実が明らかになろうとしていた。ウェンシャンは 4 番目の肖像画に、自分自身の姿を描くことができるのだろうか?


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■

ウェンシャンはわずか 10 歳で唯一の家族である父親を亡くし、父親が離婚した母親の元に引き取られることになる。長年疎遠だった母親、母親の再婚相手、母親と再婚相手との間に生まれた赤ん坊と一緒に、新しい暮らしが始まるのだが、義父はウェンシャンに対してよそよそしく目つきも恐ろしく、新しい生活に馴染めず、学校でも変わった子供だとレッテルを貼られ友だちもいない...

なんという過酷な境遇におかれた少年...

父親を亡くしたばかりだというのに、新しい家族から愛情を受けることもままならず、また、本来なら楽しいはずの学校生活にもなじめず友だちもいない。この年齢でこの境遇では、精神的なダメージが避けられないのではと心が痛みます。

タイトルどおり、この作品には、ウォンシャンが描く 4 枚のポートレートが出てきます。ポートレートを 1 枚描きあげるとき、ウォンシェンは 1 段ずつ現実社会の階段を上っていくかのようです。

1 枚目のポートレート... 亡くなった父親のポートレート。葬儀用の写真がなく、ウォンシェンが描いた似顔絵が使われるところは、なんだか侘しくもあり、悲しみをいっそう際立たせているように思えました。

2 枚目のポートレート... 新しい生活を始めた地で出会ったおかしな男の体の一部 (笑) のポートレート。この男に誘われて、空き巣の手伝いまですることになるのですが、この男は、壊れかけた家で目の不自由な弟の世話をしている現実を目の当たりにするウォンシェン。友だちの絵を描くという学校の課題に、男が自慢げに見せてくれた、大事なところを描いて、先生を唖然とさせるところは、なんともユーモラス。

3 枚目のポートレート... 母親が離婚したときに連れていった、ウォンシェンの実の兄のポートレート。ウォンシェンは兄に対する思い出がほとんどないのに、夢に出てくる兄の姿を描いてしまう。この兄は一体どこに行ってしまったのだろうか。義父の目つきの恐ろさと重なって、サスペンスタッチ。

そして、4 枚目... 4 枚目には何が描かれるのか、観客にはわかりません。あとは、観客の想像力に任せるとでも言いたげで、疑問が投げられたという感じでした。

重苦しいといえば、そうだけど、ワタシは重苦しさを感じるよりも、社会でひ弱な存在である子供が、社会の現実といやおうなしに向き合う孤独さが心に突き刺さってきました。

自画像を描くという課題で、ウォンシェンにとって 4 枚目のポートレートには何が描かれるのか...。ウォンシェンの希望や未来が描かれて欲しいなと願いたくなるのは言うまでもありません。




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