スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[11th FILMeX] 「ビー・デビル」

2010.11.29.Mon.20:43
第 11 回 東京 FILMeX コンペティション
「ビー・デビル」

原題: 김복남 살인사건의 전말(キム・ボンナム殺人事件の顛末)
英題: Bedevilled
製作年: 2010 年
製作国: 韓国
監督: チャン・チョルス
出演: ソ・ヨンヒ、チ・ソンウォン

bedevilled

[あらすじ] (引用: 公式パンフレット)
ソウルの銀行に勤めるヘウォンは、ストレスから仕事でミスを犯し、休暇を取るように命じられる。ヘウォンは幼い頃、祖父母と暮らしたムドゥ島に行き、幼馴染のボンナムと再会する。だが、島で唯一の若い女性であるボンナムは、夫から虐待され、島の人々からも奴隷のように蔑まされて悲惨な生活を送っていた。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


タイトルが 「ビー・デビル」 ですから、一体誰が悪魔になるのか...いろいろ考えさせられてしまう作品でした。

後半の暴力描写は凄まじいことになっていました。血は飛び散るし、肉体的な切断もあるのですが、なぜだか嫌な感じが残らない、後味の悪くない作品でした。

残虐性の中から伝わってくるものが、比較的分かりやすかったと思うので、残虐性だけに目を奪われることがなく、また残虐性だけがここにあるすべてではない、ということも分かったのが良かったのでしょうかね。

主演のソ・ヨンヒ。名前だけ聞くと、誰?と思ってしまいますが、ドラマ 「善徳女王」 でトンマン王女の乳母ソファを演じた女優だと言うと分かる方が多いかもしれません。監督 Q&A で、キャスティングについての質問があり、ソ・ヨンヒが使われた経緯が説明されたのですが、もともと彼女はキム・ギドク監督の推薦だったそうです。ソ・ヨンヒは最初から乗り気だったけれど、制作会社からはもっと知名度の高い女優にしてくれと言われ、他をあたってみたものの見つからず、結局彼女に落ち着いたとのこと。

女優は普通こういう役はやりたがらないでしょうね。人々から地面に叩きつけられ、文字通り地を這うような役で、女性らしさはおろか、美しく撮ってもらうことなんてできないし、だからこそ演技力が問われると思うのですが、ソ・ヨンヒはよくこの役を受けたと思います。

事件の惨状は、スプラッターのように見えますが、ブラックだったりして、思わず笑ってしまったり。会場でも、笑っている人多かったけど、目をそむけている人も多くいたかもしれません。ただ、残虐性だけに目を奪われてしまうと、何も残らないこともあるので、見る側、受け取る側の許容度にもよると思います。

監督 Q&A での監督の話も明快でした。ここで描かれた殺人事件には、加害者と被害者、そして、傍観者という第三者がいる... 事件に直接的に関与しなくても、第三者という存在の不気味さ、第三者に罪はないのかということにも目を向けて欲しいという話は、説得力があるなと思いました。

ただ単に情念に訴えるものでなく、何が善で、何が悪なのかという、ちょっとした哲学的な問いかけも心憎かったです。

ボンナムのヘウォンに対する視線が、あやしげな雰囲気を醸し出していて、作品全体に流れるトゲトゲしさを和らげるお香のような感じでした。





コメント

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。