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[11th FILMeX] 「詩」 (仮題) → 「ポエトリー」

2010.11.30.Tue.20:42
第 11 回 東京 FILMeX クロージング作品
「詩」 (仮題)→「ポエトリー」

原題: 시 (詩)
英題: Poetry
製作年: 2010 年
製作国: 韓国
監督: イ・チャンドン
出演: ユン・ジョンヒ、イ・デビッド、キム・ヒラ

poetry

[あらすじ] (引用: 公式パンフレット)
漢江沿いの郊外の町で中学生の孫とともに暮らすミジャは、年金と介護のアルバイトで得られる収入とでささやかな生活を送っている。カルチャー・センターで開かれている詩の講座に参加し、初めて詩の世界に触れたミジャは、自らも詩を作ろうと試み、目にするものを書きとめ始める。そんな、ミジャに、予想もしなかった現実がふりかかる。

第 63 回 カンヌ国際映画祭 脚本賞 受賞


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


なんといっても、言葉が美しい作品だったと思います。

イ・チャンドン監督作品、実は、以前苦手意識があったのですが、前作の 「シークレット・サンシャイン」 で、監督と和解できたような気がしました (笑)。苦手だけどすべて見ています。

今回の作品は、前作よりも個人的には好きだなぁと思えました。もちろん、ユン・ジョンヒという女優がとても魅力的であったことは言うまでもないのですが、川が流れる様、彼女が紡ごうとする言葉、彼女のゆったりした振る舞い、そのすべてがバランスよくて。

主人公ミジャは、アルツハイマーの初期段階に入っていて、日常生活で使う言葉さえ忘れていくのに、自分の気持ちを詩に綴ろうとする行動は、自身の生理と逆行して静かにもがいているようで、切なくもありました。何かを喪失すると、喪失の穴をどこかで埋めようとするのが自然の姿なのでしょうかね。

ミジャにふりかかった現実とは、孫が起こした事件ですが、ミジャには他に身寄りがないのではなくて、ミジャと孫を残してプサンへ働きに出ているという母親 (ミジャの娘) がいます。ミジャと娘、ミジャと孫、娘と孫、この 3 人の間にほとんど会話が成立していないのがとても気がかりで、ミジャは家族に対してでさえ自分を表現する言葉を発する機会がなかったのかもしれず、ちょっと哀しかったです。

見るまでは全然知らなかったのですが、孫の友人の保護者としてアン・ネサンが出ていて、おおーと思いました。

「見終わったら、詩を一篇書きたくなるよう気分になっていただければ...」 とは、監督の舞台挨拶でのお言葉でしたが、詩を書くこと自体が難しいのでなく、書こうと決心することの方が難しいと、劇中の詩人が語っていた言葉は含蓄がありました。

もしかしたら、その言葉は、詩を書くことだけに限られないのかなとも思ったりしました。



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