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幻覚なのか、第六感なのか... 「MAD 探偵 7 人の容疑者」

2011.03.09.Wed.23:34
「MAD 探偵 7 人の容疑者」

原題: 神探 / Mad Detective
製作年: 2007 年
製作国: 香港
監督: ジョニー・トー、ワイ・カーファイ
出演: ラウ・チンワン、ラム・カートン、ケリー・リン

mad detective poster

[あらすじ] (引用: 公式サイト
5 年前。西九龍署・刑事課へ配属された新人のホー刑事 (アンディ・オン) は、そこで奇妙な犯罪検証を行う先輩のバン刑事 (ラウ・チンワン) に出会う。我が身を殺人被害者と同じ状況に置くことで、バンは真犯人を突き止めていた。他に類を見ない直感と推理。だが、上司の定年退官に際し、彼は祝福の意味で自らの右耳を切り落とすという常軌を逸した行動に出る。1 年半前。夜間、張り込みを行っていた刑事、コウ (ラム・カートン) とウォンは容疑者を追いかけて森へ入る。コウは相手ともみ合った末に惜しくも取り逃がし、後に続いたはずのウォンはなぜかその場から失踪する。時は流れて現在。数々の奇行が原因で刑事をクビになったバンのマンションヘ、かつての後輩ホーが現れる。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


刑事モノとはいえ、これまで観たことのない発想のストーリー展開に驚き、ジョニー・トー作品では珍しくないけれど、鏡を使った描き方も面白かったです。

冒頭で、まずバン刑事 (ラウ・チンワン) が耳を切って、退職する上司に献上したりするものですから、これから一体何が始まるのだか見当もつかず、ひょっとしてエグイまたはグロイ系の作品だったのか?と、おどおどさせられるところから始まりました。

とにかく変わり者のバン。第六感を駆使して、奇抜な方法で未解決事件の捜査に挑むのですが、人間の心の中が読めるというのです。

後輩のホー刑事が相談を持ちかけてきた事件容疑者コウは、バン刑事によると、7 人の顔を持つ多重人格殺人鬼。容疑者が歩き出すと、7 人が一緒にぞろぞろ歩き出したり、目の前には 1 人しかいないのに、鏡には 7 人映し出されたりするもので、おかしいのなんのって。最初は、一体どうなっているのかとよく分からなかったのですが...。

刑事劇なら、刑事の長年の勘が働く話がよく出てきますが、バンの場合は、勘ではなく 「感」 で動くのです。あるいは幻覚なんじゃないかと思えたりしますが、それがただの幻覚ではなくて真実に通じていたりするものですから、ややこしい。バンは私生活において、現実と幻覚のはざ間でもがき苦しんでいることもあり、どこまでが現実で、どこからが幻覚なのか、見ているとだんだん惑わされてきます。

ラストは、多重人格容疑者コウとコウを追うバンとホーの直接対決。その終わり方が、またなんともシニカルなのです。拳銃を誰に持たせるか悩みに悩むホーの姿が滑稽で、見ている方も、ああ、もう一体、どの拳銃がどれだったかわからなくなるじゃないかと焦ったりして...(笑)。

本編上映後に、2 人の監督とラウ・チンワンのインタビュー映像も流れたのですが、監督たちによるとバン刑事の耳切りは、ゴッホの耳切りにヒントを得て、ゴッホみたいな刑事がいたらどうなるかという設定でストーリーを組み立てたのだそうです。

ゴッホと香港の刑事。発想の原点となったこの組み合わせ、異色すぎますね (笑)。監督ご自身が、何か幻覚でもご覧になったのではないかと思ったり...

出だしから荒唐無稽なので、それを冷たく突き放してしまうと最後まで見るのは苦痛かもしれませんが、バン刑事の狂気を多少なりとも受け止めてあげると、楽しめる作品になるかもしれません。個人的には、面白い作品でした。







コメント
こんにちは~♪

トーさんの作品は結構好きですわ~
7つの人格と言えば7つの大罪をイメージしているのかと思うと
そんなことは全く触れられず(笑)、
くるくる回る人格とくるくる回る拳銃で、ワタクシの目もくるくる回っちゃいました。

バンと関わると、人格が増えていくホーが、何とも言えずいい味を醸し出しています。ホーもコウみたいに、人格が増えていく予感が・・・
犯人と同化して推理する探偵バンの物語、もっと観てみたいなぁ。
yuca さん、コメントありがとうございます。

ジョニー・トー作品、比較的近年のものしか見ていないのであまり語れませんが、作品ごとに異なるオーラが放たれているような気がします。

走り出したら止まらない暴れ馬ような行動感覚を持つバンについていこうと思ったら、そりゃ、ホーもおかしくなるでしょう (笑)。

>犯人と同化して推理する
推理過程に、こういう発想を取り入れることが面白いですよね。だからこそ、7 人ぞろぞろが見えてくるわけで。斬新だわ~。


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