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チャイニーズ・ノスタルジーを楽しむ... 「玲玲の電影日記」

2011.03.29.Tue.23:34
「玲玲 (リンリン) の電影日記」
シネフィル・イマジカ

原題: 电影往事 (夢影童年)
製作年: 2004 年
製作国: 中国
監督: シャオ・チアン
出演: シア・ユイ、チアン・イーホン、リー・ハイビン、クアン・シャオトン、チャン・イージン、チー・チョンヤン、ワン・チャンジア

electric shadow

[あらすじ] (引用: MovieWalker
北京で水の配達をしているマオ・ダービン (シア・ユイ) は、仕事帰り、通りに積まれたレンガに突っ込んでしまう。起き上がろうとすると少女 (チー・チョンヤン) が突然現れ、レンガでダービンの頭を殴りつけた。病院で目覚めたダービンは少女を怒鳴りつけるが、彼女は耳が聴こえないようで、彼に自分のアパートの鍵と「お魚に餌をあげて」というメモを渡す。仕方なく少女の部屋へ行くと、映画ポスターやスチール写真が壁一面に飾られていて、ダービンは彼女も自分と同じく映画が好きなのだと知る。そしてふと見つけた日記を読み始める…。1971 年。中国の田舎町、寧夏 (ニンシャ)。公共放送の花形アナウンサー、シュエホア (チアン・イーホン) は女優を夢見て地元の劇団に参加していた。彼女は恋に落ち、身ごもるが恋人に捨てられる。野外映画館で上映中に産気づいたシュエホアは、映写技師のパン氏 (リー・ハイビン) の助けで玲玲を出産する。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


本作は、女性監督シャオ・チアンによる中国版 「ニュー・シネマ・パラダイス」 と呼ばれています。「ニューシネマ~」 とはもちろん話も違いますが、映画に対する愛情あふれる作品です。

本作は、青年ダービンが偶然に出逢った女性の部屋で読む日記に基づき、彼女の家族の物語を過去から現在を遡るという手法を取っています。

映画好きで女優志望のシュエホ。恋人には捨てられたけれどシュエホが産んだリンリンもまた映画好き。そして、シュエホが連れ添った相手は映写技師。映画好き家族が 3 人集まってフィルムをいじる場面 (上記画像) は、なんともいえないほどの映画への愛情に満ち溢れていて、好きな場面です。

そして、村の人々が集まって野外映画を鑑賞するというシーン。この頃の娯楽はこれぐらいのものだったであろうし、文革時代、当時の人々が目にすることが許された映画は限られていたに違いないと思うのですが、みんながそろって同じ映画を同じ時間に見るという行為が、とても愛おしい時間に思えてなりませんでした。

そうした、映画へのオマージュを情緒たっぷり見せてくれるのが、この作品の良い所です。

基本的には、とある家族の物語です。リンリンにとっては、腹違いの弟が産まれたことが、彼女を人生を狂わせてしまう原因となり、親子関係は決定的に崩壊するのです。少女が抱いていた感情は、兄弟姉妹を持つ子供なら誰しもが抱くもの。それほどの深い増悪でなかったはずなのに。

弟の死はリンリンのせいでもなく、リンリンを叱責して殴った父親も、リンリンも罪の意識を抱えたまま、その後の人生を送ることになります。殴られたせいでリンリンは耳が聞こえないまま家を出た後、家族と離れて、ひとりで一体どんな生活を送っていたのか。そこは全く描かれていないので、彼女が成年になり高層アパートの一角に居を構えていることに疑問を持ったのですが...。映画関連の仕事でもしているのでしょうか。

終盤のストーリーは、ややご都合よくまとめられてゆくのが、玉に瑕というところでしょうか。

文革時代の地方のノスタルジックな描写といえば、昨年、プサン国際映画祭のオープニングで観た、チャン・イーモウ監督の 「Under The Hawthorn Tree / 山楂樹之恋」 を思い出しました。

そういう意味で、中国映画のノスタルジックなタッチというのは似通っていて、やや定型化してきているように見えるのですが、自分が時代背景、文化社会背景をよく理解していないためか、同時に新鮮さも感じるのも確かです。



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