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日が昇る前に... 「セントラル・ステーション」

2011.03.30.Wed.00:51
「セントラル・ステーション」
NHK 衛星映画劇場 放送

原題: Central do Brasil
製作年: 1998 年
製作国: ブラジル
監督: ヴァルテル・サレス
出演: フェルナンダ・モンテネグロ、ヴィニシウス・ジ・オリヴェイラ、マリリア・ペーラ

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[あらすじ] (参照: goo 映画)
リオの中央駅で代筆屋を営む中年女ドーラ (フェルナンダ・モンテネグロ) は、字が書けない人のために手紙を書くのが仕事だが、次第に書いた手紙を実際に投函することはほとんどなくなっていた。ある日、少年ジョズエ (ヴィニシウス・デ・オリヴェイラ) と母親がやって来た。だが父親への手紙を依頼した直後、母親が交通事故で急死。ドーラは行き場を失ったジョズエを家に連れ帰り、翌日彼を養子縁組斡旋所に売り渡した。しかしそこが臓器売買組織だと知って慌てて連れ戻し、住所を頼りに父親探しへ旅立つ。途中で無一文になりながらもジョズエの機転で切り抜け、父親の家にたどり着く。

1998 年 第 48 回 ベルリン国際映画祭 金熊賞(最優秀作品賞)、銀熊賞・主演女優賞 受賞


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


この作品、実にワタシ好みでした。

何と言葉を綴ったらいいのか、うまく整理できないのですが、ラストのシーンは胸の奥がじーんとしてしまいました。

代書屋のドーラ、字を書けない人のために手紙を書いて投函するという仕事をしているのですが、書いた手紙は投函しません。母親が交通事故で急死してしまった少年ジョズエの面倒を見るのかと思いきや、とんでもない、いきなり養子縁組斡旋所に売り渡してしまうのです。

少年ジョズエの父親探しの旅に出るものの、途中で面倒になり、ジョズエに何も言わずバスの運転手に預けてしまおうと画策したり、良心のかけらもないのか、自分勝手なおばさん!!と怒りがこみ上げてくるのですが、これがブラジル社会の側面、現実を表しているのでしょうか。 

ドーラは、根っからの悪女なのか。人間は、そうそう悪人になりきることもできないようです。ドーラがそこまで生きてきた過程で、彼女なりの紆余曲折があったに違いないと思わせてくれるのですが、ドーラにも傷ついた過去があることを、少年に語る場面が出てきて、ああ、やっぱりと思いました。

少年ジョズエのまっすぐで、澄んだ瞳。ただ父親に会いに行きたいという純粋な願いを、ドーラはなんとしても叶えてやろうとするようになるのですが、ドーラの乾ききった、綻びのある心が、ジョズエと接することにより、潤い、癒されいく様が丁寧に描かれています。

中年女と少年のロードムービー。なんとも奇妙な組み合わせなのですが、ハートウォーミングな筋書きに頼っているわけではありません。現実の厳しさや人間の卑しさも直視しながら、ドーラは心の中で苦しみ、最後には失われた何かを取り戻しせたのでしょうか。

ジョズエの父親の手紙の最後に、ジョズエの名前は本当に書かれてあったのよね... ジョズエは、僕の名前は書いてなかったでしょう?と、ドーラに迫ってたけど。

日が昇る前、まだ薄暗い早朝にジョズエの元を去るドーラの姿が、とても心に残りました。





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