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不当な現実... 「生き残るための 3 つの取引」

2011.06.03.Fri.18:17
「生き残るための 3 つの取引」

原題: 부당거래 (不当取引)
製作年: 2010 年
製作国: 韓国
監督: リュ・スンワン
出演: ファン・ジョンミン、リュ・スンボム、ユ・ヘジン、チョン・ホジン、マ・ドンソク、チョン・マンシク

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[あらすじ] (参照: 公式サイト 引用: MovieWalker
全国民に衝撃を与えた女児連続殺人事件。警察は検挙に失敗、被害者は増える一方だった。警察上層部は犯人をでっち上げ、事件を終わらせようとしていた。警察庁の広域捜査隊チェ・チョル (ファン・ジョンミン) は、優秀だが学歴がないという理由で昇進できずにいた。さらに義弟の不祥事で身分証を剥奪される。その夜、上司から昇進を条件に女児連続殺人事件の犯人でっちあげを命じられ、容疑者役として選びだし、裏組織の男、新興建設会社社長チャン・ソック (ユ・へジン) に、3 日以内に犯人に仕立てあげるよう取引を持ちかける。一方、検事のチュ・ヤン (リュ・スンボム) は、資金提供を受けていた不動産業界の大御所、キム会長が不正入札の件でチョルギに拘束されたことをきっかけに、チョルギの背後を探り始めていた。チュ・ヤンは、担当となった女児連続殺人事件を調査する過程で、チョルギとチャン・ソックの間にある取引が存在し、容疑者がでっちあげられた犯人であることを見抜く。

2010 年 ベルリン国際映画祭 パノラマ部門 出品作



◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


最近、ご贔屓にしている韓国映画監督からは、作品でガッカリさせられることが多く、リュ・スンワン監督だけはガッカリさせないでねと願っておりましたが、やはり期待を裏切らない監督でよかったわ~。韓国映画を応援していくわ~という気になります。

「生き残る」 とか 「3 つ」 とか、ネタバレ的邦題、どうなのよと思いますが、話が込み入っているので、すっきり整理させたタイトルと言えなくもない (笑)。タイトルロールで、原題の 「부당거래」 に 「不当去来」 という漢字が当てはめられていて、韓国語の 「거래」 は 「取引」 という意味だけど、漢字では 「去来」 なのね~。日本語で 「去来」 は、「行き来、往来」 という意味だけど、面白いわ~。

リュ・スンワン監督作品って、いつもは監督が先頭で旗を振って、さぁ行くぞ~という感じなのですが、今回は、あれっ、監督は旗振らずに、距離を置いてじっと見つめている感じでした。

ああ、そうだ、これ、監督の脚本ではありませんでしたね。以前の作品は、すべてご自分が書かれた脚本で撮っていましたから。今回は、脚本を多少脚色しているものの、オリジナルの脚本を最大限尊重したとか (どこかのインタビューで読んだような気がします)。それに、本作は、脚本の中に脚本があるところもあり、舞台演劇を観客席から見ているような視点を感じました。

リュ・スンワン監督作品といえば、アクションとか、コメディとか、そういう切り口で語られることも多いと思いますが、本作はいつもより、アクションは控えめ、コメディ色はありましたが、徹底したバカバカしい B 級テイストもなくて、飛び散る血も控えめ。

クライムサスペンスだけど、ヒューマンドラマ的な要素が色濃く感じられました。不祥事の多い公権力に物申す... という社会派メッセージ的な側面で切り落とすではなく、権力も組織も、ひとりひとりの人間が作り出すもので、事件や不祥事に関わるのも個人の選択、スポットライトは終始人間に当てられていたように思われました。

人間ひとりひとりが抱える事情や問題が、正義を損なうとしても、社会を歪ませるとしても、それが現実。不当だとわかっていても、見て見ぬふりをすることが多いじゃないですか。どう取り繕ったところで目をそらすことのできない不当な現実を、ググッとつきつけてきたような作品でした。スピーディな展開にも引き込まれました。


それにしても、キャスト最高。個性派&演技派俳優がこれだけ揃うと、満足できるわ~。

いつ爆発してもおかしくないような爆弾を抱えているナイーブな刑事役のファン・ジョンミン。見るたびに違う味を出してきます。

最後にうす笑いを浮かべる検事役のリュ・スンボム、その知的悪党ぶり、見せてくれますね~。

怪しげで危うい役をやらせると天下一品のユ・ヘジン、いつもながら強烈なインパクト。

そして、韓国映画ファンがニンマリするカメオ出演で映画監督が 3 人も。ワタシがわかったのは、イ・ジュニク監督(「王の男」、「あなたは遠いところで」) だけですが、ファン・ビョングク監督(「ウェディング・キャンペーン」)、イギョンミ監督 (「ミスにんじん」)。

チョルギの義弟役はソン・セビョク。こんなところにも出ているんだ~。

リュ・スンワン監督作品には必ず出ているあの方がいない... と思ったら、ブラインドの向こうにいましたアン・ギルガン。

ああ、楽しかった~。日本語版 DVD 出たら買うわ~。


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