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[フランス映画祭2011] 「匿名レンアイ相談所」

2011.06.30.Thu.22:47
フランス映画祭 2011
「匿名レンアイ相談所」

原題: Les Emotifs anonymes
製作年: 2010 年
製作国: フランス
監督: ジャン=ピエール・アメリス
出演: ブノワ・ポールブールド、イザベル・カレ

les emotifs anonymes_poster

[あらすじ] (引用: フランス映画祭 2011 公式サイト
小さなチョコレート工場を経営するジャン=ルネと、その工場にセールス担当として採用されたアンジェリック。実は有能なチョコレート職人であったアンジェリックは、次第に職人としての才能を発揮し始め、傾きかけていたジャン=ルネの工場は救われる。チョコレートへの愛という共通点を持つ二人は必然的に惹かれ合うが、もう一つの共通点が二人の恋愛の邪魔をする。それは人づきあいが極端に不器用で、自分の感情をうまく表現できないことであった。ジャン=ルネとアンジェリックは、それぞれ心理カウンセラーや同じ悩みを持つ人々からのアドバイスを受けつつ、二人の間に横たわる障害を克服しようとする。



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80 分というコンパクトな尺に、大人のラブストーリー。いろいろな種類のチョコレートが詰まっている、チョコレートボックスを開いたような、可愛らしい作品でした。

今回の映画祭では、観客賞を受賞したそうですが、それは納得ですね。

あがり症を抱える 2 人が恋に落ちてしまうという致命的な (笑) 設定。あがり症だから、言いたいこと、思っていることが素直に言えないもどかしさ、誤解、すれちがい。あがり症を隠そうとするものだから、互いにどこか挙動不審。そこのところをコミカルに描くことで、人生の陰の部分に、光を照らしているように思え、欠点や弱点があっても逆転できるような力強さも感じました。言葉にできなくても、どこかで通じるものなのですよね。

それに... あがり症でなくとも、恋愛においては、もどかしさ、誤解、すれちがい、挙動不審って経験することですよね。いつでも堂々としていられるといいけど、そんなにうまくいくことはなく、堂々としていれば常に成功するかというとそうでもないし、あがり症の気持ちも理解できるような気がしました。

チョコレートには 「苦味」 が大事だというアンジェリックのセリフが特に印象に残りました。甘さは苦味があってこそ引き立つのでしょうか。苦味は、自分が抱える苦悩にも置き換えられるようで、ちょっとじーんとしていまいました。

ところで...

日本のチョコレートでは考えられないのですが、劇中、ポルチーニ入り (風味?) チョコレートが出てきました。つまりキノコ入りってことですけど、不思議なチョコがヨーロッパにはあるのですよね。

5 月にスイスに行った折、よく見もせずに購入したチョコは、ローズペッパー入りチョコでした。しっかり胡椒が入っており、ローズな香りも漂い、チョコと胡椒と薔薇の取り合わせ、奥が深すぎるぅぅ~~と唸ったばかりなので、ショコラティエの作りだすチョコに興味深々でした。



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