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怯えと激情... 「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」

2011.07.30.Sat.15:52
「カラヴァッジョ 天才画家の光と影」
DVD

原題: Caravaggio
製作年: 2007 年
製作国: イタリア=フランス=スペイン=ドイツ
監督: アンジェロ・ロンゴーニ
出演: アレッシオ・ボーニ、クレール・ケイム、ジョルディ・モリャ、パオロ・ブリグリア、ベンヤミン・サドラー、エレナ・ソフィア・リッチ

cinema_Caravaggio_Poster

[あらすじ] (引用: Movie Walker
ミラノで絵の修行をしていたカラヴァッジョ (アレッシオ・ボーニ) は、コロンナ公爵夫人 (エレナ・ソフィア・リッチ) の援助を得て、芸術の都ローマにやってくる。知り合った画家のマリオ (パオロ・ブリグリア) をモデルに絵を描いて暮らすが、日々の糧にも困る惨状。そんな彼に救いの手を差し伸べたのはデル・モンテ枢機卿 (ジョルディ・モリャ)。枢機卿の援助で生活の安定を得たカラヴァッジョは、高級娼婦フィリデ (クレール・ケーム) をモデルに絵を描く機会を得て、彼女と愛し合うようになるが、やがて別れが訪れる。放蕩に明け暮れていたところ、サン・ルイジ・デイ・フランチェージ聖堂の絵画制作を依頼され、これによりローマ中の賞賛を浴びる。その後も、画家としての活動を旺盛に続けるが、聖人が人間的過ぎると言う理由で教会が受け取りを拒否。街角の喧嘩にその悔しさをぶつけるのだった。その頃、デル・モンテ枢機卿は教会内での力を失い、彼は宮殿を出て街の娘レナ (サラ・フェルバーバウム) とともに暮らす。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


芸術家の伝記的ストーリーの映画は、フィクションとノンフィクションの境目がわからないこともあり、個人的にはあまり好きではないジャンルなのですが、この作品は、「輝ける青春」 に出演していたアレッシオ・ボーニが出ているという理由で見てみました。

私の場合、結局、そういうミーハー的思考が先行してしまいますが (笑)。

本作、劇場で見なくてよかったなというのが正直なところです。とにかく、重たく、暗くて...。

彼の芸術家としての神髄というよりは、ひとりの人間、ひとりの男性としてのカラヴァッジョという視点で描かれていたと思います。

黒い馬にまたがった全身黒の衣装を身に纏った者が、冒頭から、そして劇中ひんぱんに現れますが、常に 「死」 の影に怯えて、苛まされているようなカラヴァッジョ。彼にとって母親の 「死」 が、トラウマのように刷り込まれていたのでしょうか。

どこへ行っても様々なトラブルに巻き込まれたり、面倒をひきおこし、パトロンのデル・モンテ枢機卿も手を焼いていましたが、喧嘩っ早く、激情的な性格の持ち主だったようです。

死に対する怯えと激情、この二つ面が強調されるカラヴァッジョ像。


そして、彼をめぐる女性たち。憧憬の対象だったコロンナ侯爵夫人、高級娼婦フィリデ、レナ。彼女たちは、きかん坊のようなカラヴァッジョを大きく包みこむのですが、当のきかん坊はこうした女性たちの懐の深さをちゃんと理解していたのでしょうかね。フィリデなんて、別れた後も彼の知らないところで自らの身を彼のために捧げていたのですが...。

もちろん彼のキャンバスには、そうした女たちがモデルとして現れるわけですが、それがかえって、人間的過ぎる宗教画という批判を招く理由となり、教会との衝突もあったようです。

画家として名声を博していた一方、その激情的な性格のため、自ら身を滅ぼしたともいえなくもありませんが、当時の教会勢力が、世俗の欲にまみれて権力争いを繰り返し、横暴で理不尽な振る舞いを行い、神聖さとは程遠かったことと、カラヴァッジョの反抗的な精神は、無関係とはいえないような気がします。


カラヴァッジョの自画像と伝えられている 「キリストの捕縛」 のカンテラを持つ男、「ゴリアテの首を持つダヴィデ」 のゴリアテは、アレッシオ・ボーニにとてもよく似ていて、びっくりしました。もちろん、役作り上、本人の容貌に似せたのでしょうけれど。




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