スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

感性を研ぎ澄ませ... 「シルビアのいる街で」

2011.08.13.Sat.23:28
「シルビアのいる街で」
DVD

原題: En la ciudad de Sylvia
製作年: 2007 年
製作国: スペイン=フランス 
監督: ホセ・ルイス・ゲリン
出演: グザヴィエ・ラフィット、ピラール・ロペス・デ・アジャラ

enlaciudaddesylvia

[あらすじ] (引用: Movie Walker
朝、ホテルの一室。ベッドの上で考え事をしていた青年 (グザヴィエ・ラフィット) は、やがて地図を片手に街へ出てゆく。カフェで女性客に声を掛けるが無視され、不注意から運ばれてきた飲み物をこぼしてしまう。翌日。演劇学校前のカフェの奥に陣取り、客を観察してデッサンをしている。ノートの余白に “シルビアのいる街で” とフランス語で記す。カフェの喧騒、市電の通り過ぎる音、ジプシー音楽風のメロディーを物悲しく奏でるバイオリンの女たち。彼は、ガラス越しに見つけた美しい女性 (ピラール・ロペス・デ・アジャラ) に目を止める。彼女がカフェを後にすると、彼も慌てて後を追う。中世風の美しい町並みの下、繰り広げられる追跡劇。彼は “シルビア” と声を掛けるが、反応はなし。市電の中で再び声を掛ける。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


この作品は、フランスのストラスブールを舞台に、ある青年 (グザヴィエ・ラフィット) が、「この街で 6 年前に愛した女性シルビア」 を探し求める物語。彼はその女性 (ピラール・ロペス・デ・アジャラ) を見つけるのですが、本当に彼女はシルビアなのか... という、シンプルなストーリーです。

セリフがほとんどないため、言葉ではなく映像の力だけで引っ張られる作品で、印象としては、感性が研ぎ澄まされる作品とでもいいましょうか。

カフェにいる人々の会話や食器のふれあう音、トラムが走る音、街の石畳を歩く靴音... と耳を澄ませば、カフェに座っている客、停留所でトラムを待つ乗客、街を歩く一市民のように、自分も映像の中の一部と化しているかのような気分になります。特に、耳から入ってくる街の雑踏が、この作品の内容を語る情報の大部分を占めています。

「私がみなさまに提示しているものは 『白紙』 なのです」

これは監督の言葉ですが、確かにこの作品は、まず白紙が手渡されたような気分でした。ちょうど青年が、持っていたスケッチノートの白紙に、スケッチを描き、言葉を記していったように、この作品を見ながら、自分が映像から仕入れた情報を徐々に書きとめるという過程を踏んでいたような気がします。

最終的にその白紙はどうなった? シルビアを探して、探して、85 分、さてどういうことだったのか。

まるで、音を文字に変えた一篇の長い詩のようでもあり、詩にしてみろと言われたら、ちょっと書いてみたくなります。

ある日の日記のようでもあり、街を彷徨う青年のコンテ絵を見ているようでもあり...非常に感覚的な作品でした。



コメント

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。