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[16th BIFF] 「僕は 11 歳 / 11 Flowers」

2011.10.20.Thu.00:10
16th Busan International Film Festival
A Window on Asian Cinema
「僕は 11 歳 / 11 Flowers」

原題: 我十一
製作年: 2011 年
製作国: 中国=フランス
監督: ワン・ シャオシュアイ
出演: リウ・ウェンチン、ワン・ジンチュン、イェン・ニー、チャン・コーユアン、チュン・クオ・リウシン、ロウ・イーハオ

11Flowers_1

[あらすじ]
舞台は中国南西部の地方都市。1975 年、毛沢東が死去する前年の話。11 歳の少年ワン・ハンは、両親と妹の 4 人暮らし。子供が学校へ行っている間、大人は工場で働くという日々。ワン・ハンは学校で体操のリーダーに選ばれ、先生からリーダーらしく白いシャツを着てくるようにと言われる。母に頼んで縫ってもらった白いシャツを着て、はりきって体操をするワン・ハン。ある日、友人たちと川遊びをしていたが途中で喧嘩となり一人ぼっちになる。そこへ、傷を負った青年が突然現れ、ワン・ハンの大事な白いシャツを取って逃げてしまう。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


本作は、「北京の自転車」や「重慶ブルース」のワン・シャオシュアイ監督の最新作。

チケットを入手したときは、全く気付いていなかったのですが、TIFF でも上映されるのですね。

文化大革命がまだ進行中であるものの、毛沢東が死去する前年という大きな波の前夜、当時の中国の一家庭の日常生活を描いています。しかし、社会には不満分子も多く、小さな地方都市にも反政府運動があったようです。

本作は、そうした社会情勢を背景に、不穏な社会を多感な少年の目で見つめた作品です。大人たちの動向をうかがう少年の複雑な好奇心、冒険心が見てとれます。

この少年は、監督自身を投影する鏡だそうで、監督は、映画と同じ年、同じ土地に生まれ、また絵を描くことが趣味というのも共通しており、個人的なエピソードが含まれているそうです。

少年ワン・ハンが着ている、まぶしいばかりの白いシャツがとても印象的な本作。

ワン・ハンは、全校生徒の前で体操のリーダーを任されることになり、先生から白いシャツを着てくるように言われ、母親に白いシャツが欲しいと懇願するのですが、衣服に充てるお金は新年用にとってあるので、すぐに出せないと却下されるのです。結局、母親が白シャツを縫ってくれます。このあたりが、当時の市民生活、経済状況を物語っています。

そして、ワン・ハンが出くわした青年は、おそらく反政府運動の不満分子。取られた白いシャツを取り返したかっただけなのに... その青年との出会いは、実は恐ろしいことだったことに気付くワン・ハン。

大人の会話に聞き耳を立て、子供ながら感じとる社会。闘争や暴力沙汰は直接的には描かれていないのですが、そうした事実を匂わせる場面はいくつか見てとれます。

映像が美しく、叙事性は豊かでありながらも、情緒性に乏しい作品。個人的な見解をさしはさまないというか、人々の大きな感情のうねりを外にあえて出さないような演出で、淡々と綴られる物語でした。






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