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[16th BIFF] 「We Have a Pope」

2011.10.20.Thu.01:20
16th Busan International Film Festival
World Cinema
「We Have a Pope」

原題: Habemus Papam
製作年: 2011 年
製作国: イタリア
監督: Nanni Moretti
出演: Michel Piccoli、Jerzy Stuhr、Renato Scarpa

we have a pope

[あらすじ]
新教皇を選出するため各国から枢機卿たちがバチカンに集まった。聖ペドロ広場には新しい教皇の誕生を待ちわびる信者たちが続々と集まる。最初の選挙では決まらず、再選挙に。本命と言われていた枢機卿たちを後目に、ダークホースのメルビルが新教皇に選ばれた。しかし、メルビルは、受け入れる心の準備ができていない。選出されたからには、一刻も早くバルコニーに出て、民衆の前で演説をしなければならないが、できないと周囲に告げるメルビル。そんなメルビルの心をほぐすために、セラピストが呼ばれた。

2011 年 カンヌ国際映画祭 コンペティション部門 出品作

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


本作は、新教皇誕生の物語をコメディタッチで描いた作品。なかなか面白くて、笑いどころ満載。教皇だって、所詮は人間ですもの、苦悩するのも当然です。

選挙の際、本命の枢機卿たちが、心の中で“Not me, Lord”(神よ、私を選ばないでください)と祈る姿が、まずもって笑えます。それほどまで、誰もやりたがらない職務なのでしょうか? 全世界のカトリック教徒の頂点に立つわけですから、重責なのでしょう。

ダークホースのメルビルが選出され、メルビルは茫然...

教皇の選出という仕事を終えた枢機卿たちはホッと胸をなでおろすのですが、肝心の選出されたメルビルは、新教皇としての最初の仕事、バルコニーでの演説を拒むのです。

メルビルは、どう考えても私には無理だと... そこで、教皇の悩みを聞いたりする心のケアをするセラピストが呼ばれるのです。教皇にセラピストを付けるって... もう爆笑です。

神に最も近い存在として、全世界の信者からあがめられるべき存在なのに、セラピストに相談? 神様に相談しないの? 通常なら、神の御意思に従いますと言って、その試練を受け入れるべきところですが、なんと正直な教皇なのでしょうか。

枢機卿たちや周囲のスタッフも、新教皇の苦悩を理解し、なんとか励まそうとそれはそれは涙ぐましい努力をするのですが、当の教皇は、バチカンを抜け出して、街を彷徨ったり... それは、もう逃亡寸前ではありませんか!?教皇が試練を乗り越えるどころか、逃げ回ってるって...(笑)。

教皇も、私たちと同じ人間だということを忘れてはなりません。神のような存在ですが、人間だからこそ悩みが深いわけで、だからこそ、本作を見る観客も教皇に親しみを感じ、その行動を笑い飛ばせるわけです。

結局、新教皇が取った行動は、これまでの常識を覆すものですが、それは果たしてバチカンのルール上、許されるのでしょうか、気になるところです。

バチカンの裏側を描いた作品と聞くと、魑魅魍魎の枢機卿たちの権力闘争劇のようなものを想像してしまうのですが、本作においては腹黒い枢機卿はひとりもおらず、ハートウォーミングに仕立てあげられています。でも、当のご本人にとっては、笑い話ではなく、真剣に悩みぬいた末の決断なのですがね。

笑って見る側と笑われているキャラクターとのギャップも、なかなか面白いです。

原題の 「Habemus Papam」 は、新教皇選出の告知時に使われるラテン語のフレーズだそうです。




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