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[24th TIFF] 「鏡は嘘をつかない」

2011.11.06.Sun.17:49
第 24 回 東京国際映画祭 アジアの風部門
「鏡は嘘をつかない」

原題: The Mirror Never Lies [ Laut Bercermin ]
製作年: 2011 年
製作国: インドネシア
監督: カミーラ・アンディニ

the mirror never lie

[あらすじ] (引用: TIFF 公式サイト
パキス(12歳)の父親は海釣りに出かけたまま行方不明となる。再会できると信じるパキスの唯一の希望は父親からもらった鏡だ。行方不明となった人々を探すバジョの儀式では鏡と水を使う。そこで彼女は決して鏡に現れない父親の像をじっと待ち続ける。母親のタユン(32歳)は、自分たちが暮らす小さな漁村にやってきた調査員と、行方不明の夫への思いとの間で苦悩する。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


なかなか見ることのないインドネシア映画。この作品、プサン国際映画祭に行ったとき、「なかなか良かった」 との評判を聞きつけ、今回見ておこうと思い立ちました。

Q&Aで登壇された監督が、25歳の若き女流監督だったことに驚きましたが、インドネシア映画界では有名なガリン・ヌグロホ監督 (『枕の上の葉』) のご長女だそうです。

本作は、インドネシアの海洋民族バジョ族のある家族の物語。海に出たまま戻らない父親の死をなかなか受け入れることのできない少女パキス。父の形見である鏡を首からぶらさげて歩くパキスにとって、世界は海であり、海は父親そのもの。母親との 2 人だけの暮らしもどことなく落ち着かないところに、本島からイルカ研究者がやってきてパキス一家に宿泊するようになり、パキスと母親の固まった心に少しずつ風穴があいていく...。

海の中のシーンがふんだんに見られ、ファンタジーのような幻想的なイメージが多く感じられますが、一方でドキュメンタリーのような側面をも感じさせる不思議な作品。

自然とともに暮らす海洋民族の生活が生き生きと描かれながら、容赦なく人間を襲う自然の驚異や残酷さもしっかり見てとれます。

島民たちが、「3.11」 で津波に呑まれる田畑や市街を TV で見つめるシーンを盛り込まれていて、こういう作品の片隅にあの日の日本を記憶してくれて、ちょっとうれしく思いました。自然の恩恵とともにその残酷さを知り尽くしている島民だからこそ、あの惨劇を共有してくれているのではないかと思いました。

本作では少女を支える少女の友達に扮する男の子たちが、のびやかでいて無邪気で、いい味を出していまして、韻を踏みながら歌を歌ったりするシーンは、思わず笑みがこぼれる内容でした。もともとこの海洋民族には、そうした歌の文化があるそうです。

ストーリー自体はゆっくりと流れシンプルですが、自然の風景の美しさも手伝って、善良な人々、純粋な子供たちの姿が心に残り、とても後味のいい作品でした。


Q&A のレポートはコチラで。


 
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