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美しさは罪なのか... 「ビューティフル」

2011.11.17.Thu.19:31
「ビューティフル」
日本語版 DVD

原題: 아름답다 (美しい)
製作年: 2007 年
製作国: 韓国
監督: チョン・ジェホン
出演: チャ・スヨン、イ・チョニ、チェ・ミョンス、キム・ミンス

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[あらすじ]
美しいがゆえに、男たちのみならず女たちからも視線を集めてしまうウニョン (チャ・スヨン)。美しいけれど、恋人もおらず、女友だちから誤解を受けることもある。ある日、彼女のストーカーのソンミンに強姦されてしまう。ソンミンは警察へ自首するが、自分の罪はウニョンが美しいせいだと主張する。ウニョンは、自分の不幸は自分の美しさにあると思い、無理やり体重を増やそうとしたり、拒食症になったり、娼婦のようにふるまったり、自虐的になる。そんな彼女を見守る警官のウンチョル (イ・チョニ)。しかし、ウニョンの精神はどんどんと壊れていき、幻覚を見るようになる。

2008 年 第 58 回 ベルリン国際映画祭 パノラマ部門 招待作品


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


ビューティフルつながりというわけではありませんが、今年、「豊山犬」で大きな注目を浴びたチョン・ジェホン監督の前作はぜひ見ておきたいと思って見ました。

チョン・ジェホン監督はキム・ギドクのお弟子さん。本作の原案はキム・ギドクで、脚本はチョン・ジェホン監督が書き起こしたそうです。

当然のことながら、キム・ギドク作品と似たトーンなので、キム・ギドク作品が苦手な方はためらってしまうかもしれませんが、お弟子さんの作品で、キム・ギドクの影響がどれほどのものかを測ったり、両社の比較をしたりするには、面白いかもしれません。

個人的には、キム・ギドク作品の方がもっと刃が鋭く、胸を抉られるような鮮烈な響きがあるように思え、本作の方は、作品の理解という意味では、見やすくてわかりやすいと思います。


ともあれ、美人も大変なのね~というこの作品。

美貌が禍になるという発想のストーリーは、とても面白いです。美貌が備わっていても、行きすぎる男たちの視線を集め、よりどりみどりで羨ましいばかりでもないのですよ。やはり、いるのですよ、偏執愛の男が。

そんな男に一方的に惚れられて強姦されてしまうウニョン。しかも、犯人は反省するどころか、自分の罪をウニョンの美しさのせいにする、びっくりするような責任転嫁。

ウニョン役にチャ・スヨン。この女優さんの透明感は好きですが、誰もが振り向くほど美人かどうかは微妙です(笑)。

ウニョンは自分の美貌を鼻にかけたり、ことさら誇張する嫌な女性ではないのです。美貌が罪ならばと、醜くなろうと自分を変えることに必死になるウニョン。ドカ食いをして太ろうとしたり、激やせして拒食症になったり、娼婦のように厚化粧をしたり... 自分を追いつめて自分を失い、精神的に不安定になり、幻覚まで見るようになり、やがて悲劇へと突き進むのです。

ウニョンを見守るウンチョル役にイ・チョニ。こんなところに、韓国ドラマ「漢城別曲」 で好演していたイ・チョニが出演していたとは。ここでも、やっぱり見守る男役なんだけどね。

ウニョンが、ウンチョルの愛に気付かなかったことが最大の悲劇。自分を取り巻く男たちは、みな自分の体が目当てだと思い込んでしまって、男を信じられなくなってしまったのですが、ウニョンは、強姦されるまで実は男知らずで、おそらく男を愛したり、男から愛されたこともなかたのでしょうね。

ウニョンは自分の美貌に溺れてはいなかったけれど、結局、自分の美貌によって破滅してしまうのです。

美と醜、あなただったらどちらを取るかと問われそうです。そりゃ、美を取るでしょう。誰だって美しい方がいいもの。でも、美イコール幸福ではないのですよ~。美の価値観を大きく揺るがす作品でした。


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