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弓の先にあるもの... 『Arrow, the Ultimate Weapon / 最終兵器 弓 (原題)』→『神弓 KAMIYUMI』

2011.12.06.Tue.16:43
韓国版
『Arrow, the Ultimate Weapon / 最終兵器 弓 (原題)
→ 邦題 『神弓 KAMIYUMI』

原題: 최종병기 활
製作年: 2011 年
製作国: 韓国
監督: キム・ハンミン
出演: パク・ヘイル、リュ・スンニョン、ムン・チェウォン、キム・ムヨル

arrow the ultimate weapon

[あらすじ] (参考: innolife)
逆賊の子として生きてきたナミ (パク・ヘイル) は、弓の腕前は誰にも負けない。唯一の血縁である妹ジャイン (ムン・チェウン) の幸せだけを願い、ようやく迎えたジャインとソグン (キム・ムヨル) の婚姻の日、清国の精鋭部隊の襲撃によって、ジャインとソグンが捕虜として捕らわれてしまう。ナミは父が残してくれた弓を持ち、ジャインの奪還を目指す。弓で清国の精鋭部隊を撹乱するナミは、清軍の本拠地に接近する。ナミの弓の腕前を見抜いた清の名将チュシンタ (リュ・スンニョン) は部下を率いて、ナミの追い討ちを始める。ナミとチュシンタの弓対決は、どうなるのか。




◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


本作は、韓国で今年上半期のヒット作 『サニー』 を超える 740 万人以上の観客動員をもたらした今年最大のヒット作。この作品がなぜそんなにも売れたのでしょうか。それは、外敵に対する韓民族の抵抗の歴史を描いたからでしょう。しかも、朝鮮王朝史上、最も屈辱的な事件のひとつと言われる丙子胡乱 (1636-37 年) における民衆の抵抗。

1636 年、女真族の清が国境を越えて朝鮮に侵入、捕虜にした朝鮮の民 50 万人。翌年、朝鮮王朝は清に降伏、清の冊封体制に組み込まれ、以降、清に対して臣下の礼をとることを強いられます。

反中、反日、反米... このテの素材が盛り込まれた韓国映画の中にヒット作が多いのは、よく知られていますが、本作も外敵にあくまでも抵抗する精神、民族主義的な高揚感が見られます。

残念ながら、本作、正直なところあまり面白くありませんでした。最初の 15 分で、止めようかなと思ったぐらい。何しろ、まるで TV 史劇ドラマのごとく、主人公の少年時代から始まるのです。それも、逆賊の名を背負った父親が目の前で殺され、少年は妹とともに父親の知人宅に預けられる... そんな話、どっかであったような、ドラマ 「イルジメ」か? 時代背景も同じだし... (笑)。

前半は、清が朝鮮領土に侵入し蛮行の限りを尽くして、捕虜を連れて帰ろうとするところまで。朝廷内の権力争いが絶えず、外交を見誤った朝鮮王朝の失政ぶりもしっかり描かれていますが、ここでクローズアップされるのは、王家ではなくひとりの民です。後半は、捕虜の奪還、そして、弓を駆使しながらひたすら追手から逃亡。

見終わっても、そういう歴史があったのねと思うだけで、それ以上は何も感じられません。追う者 (清の兵士たち) と追われる者 (主人公) の対決では、手にする武器は弓だけで、ひたすら山の中を駆け巡り、大げさに描かれていないところはシンプルで良かったと思います。しかし、主人公が絶体絶命の危機に陥ると、そこに ○○ が出現。しかもなぜか ○○ が襲うのは清の兵士ばかり。苦笑せざるを得ない...

今年の韓国作品は、こうした内向きな内容にヒット作が多いですね。ユニバーサルコード、つまり、普遍的な命題が希薄で、ローカルに徹した内容の作品。どんなに韓国でヒットしても、こういう作品は他国では評価されにくいと思います。

ひとりの民をヒーローとして仕立て上げた物語になっていますが、ただ妹を助けたいがため、兄弟愛の物語で終わってしまったのは残念。ラストシーンは、民と土地を結ぶようなとても良い終わり方だったので、そうした方向にもっと的を絞っていたら共感もできたのになと。


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