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ファンタジー群像劇... 『Romantic Heaven / ロマンティック・ヘブン (原題)』

2011.12.09.Fri.23:49
『Romantic Heaven / ロマンティック・ヘブン (原題)
韓国版

原題:로맨틱 회븐
製作年: 2011 年
製作国: 韓国
監督: チャン・ジン
出演: キム・スロ、キム・ドンウク、キム・ジウォン、イ・スンジェ、シム・ウンギョン、イム・ウォニ、キム・ジュンベ、チョン・ヤンジャ、キム・ドンジュ、イ・ムンス、イ・ハヌィ 

romantic heaven

[あらすじ]
1.母
ミミ (キム・ジウォン) は、骨髄移植が必要な母親を抱えている。母に適合するドナーであるハヨンの訪ねるが無駄足。ミミが帰ろうとすると、刑事 (イム・ウォニ) に呼び止められ警察署へ同行される。ハヨンは、恋人を殺した疑いで警察に追われていたのだ。
2. 妻
弁護士のミンギュ (キム・スロ) は妻を亡くしたばかり。散骨した帰りに病院に立ち寄り、妻が病室に持ち込んでいたはずの鞄を探すが見つからない。妻が使っていたベッドは、今、ミミの母が使っているベッドだった。
3. 少女
認知症を患っている祖父を見舞いに病院へやってきたチウク (キム・ドンウク)。祖父には忘れられない初恋の人がいるのだと祖母から話を聞くチウク。祖父の初恋の人の写真を見せてもらう。
4. ロマンティック・ヘブン
チウクはタクシー運転手。新しく装備した車で営業に出ると、老女をタクシーに乗せた。老女はまるで占い師のように、チウクの過去を言い当てる。チウクは自分の未来について老女の話を聞くうちに交通事故に遭う。チウクが目を覚ますとそこは天国だった。チウクのそばには少女 (シム・ウンギョン) が座っている。2人は、神様 (イ・スンジェ) から 2 人ともまだ死んでいないようだ、と告げられる。

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


今年の韓国作品の見納めは、チャン・ジン監督の 『ロマンティック・ヘブン』。以前なら、チャン・ジン作品と聞けばすぐに飛びついたのに、最近は、ちょっと距離を置いてしまっています。前作 『クイズ王』、前々作 『グッドモーニングプレジデント』と、2 作連続で期待外れ。本作も韓国での興行はパッとしなかったようです。でも、この作品を今年の締めに選んで良かったと思える出来栄えでした。

本作は、オムニバス仕立てになっていますが、4 つでひとつのストーリー。どちらかといえば群像劇といった方がしっくりくるかもしれません。病院が共通の舞台ですが、哀しい、痛い、辛いたぐいの話ではありません。

母のドナーを探す娘、妻の思い出の鞄を探す夫、祖父の初恋の人を探す孫。この 3 人をエピソードを基軸として、天国と現実を行き来して見せるファンタジー劇でもあります。複数のストーリーがうまく組み込まれていて、ちょうど縦糸と横糸が見事に絡み合った織物を見るようなヒューマンドラマ。もちろんコミカルなところもあり。

以前のチャン・ジン作品には、ものすごいスピードで展開する劇場型というイメージがあり、メリハリのはっきりした演劇的な感覚がありましたが、本作にはそうした部分はかなり抑え込まれています。またコミカルな面でも、遊びすぎていません。監督は、何年も前から本作を撮りたいと言っていたし、自分の遺書のような作品だとも語っていましたが、日常的な素材をうまく料理していて、味付けは濃すぎず、薄すぎず、ちょうどいい塩梅。

人の心の奥底に降ろした錨を静かに引き上げてくれるようなエピソードばかりで、どの話にも自然と涙が出ましたが、決してお涙ちょうだいの話ではありません。天国や神様といった絵本に出てくるような子供じみた設定もあるのですが(あまりお金がかかっていないよう・笑)、ぎこちないトーンになっておらず良かったのではないでしょうか。

特に、チウクの祖父のエピソードが印象的。祖父の若い頃を演じたのが、キム・ムヨル。初恋の人の役は、シム・ウンギョン。時代によって引き裂かれた 2 人のエピソードで、ありふれた話ですが、なんとも凛とした若々しい姿が良かったです。キム・ムヨル、最近では、『最終兵器 弓』にも出ていましたが、わかりやすいところではドラマ 「イルジメ」で、ハン・ヒョジュの無能な兄役かな。

もちろん昔からのチャン・ジン師団の顔も多く楽しめますし、新しいチャン・ジン師団と言われている方々とのケミストリーも見どころではないでしょうかね。以前のチャン・ジン作品を期待すると、ちょっと物足りなく感じるかもしれませんが、この作品は群像劇として秀逸なファンタジー作品だと思います。




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