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心の機微をとらえて... 『永遠の僕たち』

2012.01.15.Sun.19:05
『永遠の僕たち』

原題: Restless
製作年: 2011 年
製作国: アメリカ
監督: ガス・ヴァン・サント
出演: ヘンリー・ホッパー、ミア・ワシコウスカ、加瀬亮、シュイラー・フィスク
メイベル ジェーン・アダムス

restless_poster

[あらすじ] (引用: MovieWalker
見知らぬ人の葬儀に、遺族のふりをして参列することが趣味のイーノック (ヘンリー・ホッパー)。ある時、いつものように葬儀に参列していると、係員から問い詰められてしまうが、その窮地を救ってくれたのは、以前、別の葬儀で出会った少女アナベル(ミア・ワシコウスカ)。イーノックは、交通事故で両親を亡くしており、同乗していた際の臨死体験をきっかけに、ヒロシ (加瀬亮) という第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊が見えるようになっていた。家では、叔母とうまくいかず、ヒロシと遊んで過ごす時間が多かった。ある日、彼はアナベルを両親が眠る墓地に案内する。帰宅後、イーノックのことを姉のエリザベス (シュイラー・フィスク) に嬉しそうに話すアナベル。そんな彼女は、ガンの闘病中で、定期診断でガンの再発が判明し、余命 3 カ月であることをイーノックに打ち明ける。やがて、自分の葬儀を自分でプロデュースしたいと告白したアナベルに、イーノックはその準備を手伝うと約束する。それからもデートを重ねて心を通わせる 2 人だったが、遂にある日、アナベルが倒れてしまう。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


本作を見終わった後、とても清々しい気分になった。青年が直面する 「死」 にまつわる心の変化をつづった繊細なストーリー。

まず主人公イーノックが、見ず知らずの人の葬儀に遺族のふりをして参列するという場面から始まり、しかも葬儀参列が趣味なんて、よくある思春期の精神不安定の話かと思いきや、そういうことではなかった。事故で亡くなった両親の葬儀に、自分も意識不明に陥っていたために参列できなかったことが、トラウマになっていたのだ。その若さにして大きな 「死」 を肌で感じなけれければならない状況に置かれていることが理由だった。

どうにも、誰にも、埋めることのできない喪失感との折り合いをつけようとするイーノックにとっては、自らの臨死体験以来、見えるようになってしまった旧日本兵の幽霊が唯一の友人。

そして、葬儀で出会った少女との淡い恋を知るものの、少女の余命はいくばくもないことが明らかになることに。再び襲ってくるであろう喪失感に彼は耐えられるのか。

交通事故による両親の「死」。
同乗していた自分自身が体験した「臨死」。
目に見えてしまう死んだ人間の 「幽霊」。
淡い想いを寄せた恋人の 「死の予感」。

こんなに多くの死の香りに包まれて、いつか青年が押しつぶされてしまわないだろうかと心配になったが、ストーリーのトーンは、慌てず、ドラマティックすぎず。また、事故、病気、孤独、死... と、お涙ちょうだいの素材が満載だが、こうした素材の料理の仕方がうまい。アジア的な感情の処理だと、粘着性のある表現になったりして、本作のように飄々とした処理にはならないような気がする。

繊細な青年イーノック役を演じた、故デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパーは、なかなかの好青年。ワタシのイケメンアンテナが、大きく振れたことは否定しない (笑)。

旧日本兵の幽霊ヒロシ役の加瀬亮。最初に登場した時、兵隊服だったのでなんかのコスプレかと思った (笑)。旧日本軍の特攻隊兵とイーノックの組み合わせは、突拍子もない発想。そこに違和感を感じるかどうかによっても、この作品に対する印象は変わるかもしれない。

幽霊ヒロシは、恋人を残して死んでいった立場で、イーノックは、死にゆくものを見送る立場で、アナベルは、余命いくばくもなく死にゆく立場で、三者三様がとらえる死、多角的にとらえた死が、青春物語として描かれたところはとても味わい深く良かったと思う。



◆ Pros
- 死と向き合う青年の心の機微をとらえた優れたストーリー性。
- 清々しい印象。
- イケメンなヘンリー・ホッパーとの出会い。

◆ Cons
- ベタな素材あり。


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