スポンサーサイト

--.--.--.--.--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

謎の男に惚れてみる... 『セイジ 陸の魚』

2012.03.20.Tue.23:30
『セイジ 陸の魚』

製作年: 2011 年
製作国: 日本
監督: 伊勢谷友介
出演: 西島秀俊、森山未來、裕木奈江、津川雅彦

seiji_poster

[あらすじ] (引用: Movie Walker
広告代理店で仕事に追われる日々を送る “僕” (二階堂智) のもとに、ある一通の企画書が届く。それは、忘れていた 20 年前の夏を思い出させるものだった。20 年前、バブルの熱気冷めやらぬ頃。適当に就職先を決めた“僕” (森山未來) は、学生最後の夏休みに 1 人で当てのない自転車旅行に出かけた。ある日、山道でカズオ (新井浩文) が運転する軽トラックに衝突してしまう。幸い大した怪我ではなかったものの、手当てのためにと、旧道沿いの寂れたドライブイン “HOUSE475” に連れて行かれる。そこで出会ったのは、雇われ店長のセイジ (西島秀俊)。寡黙なセイジは、個性溢れる常連客たちからも慕われていた。そんな彼らに強く惹かれた“僕”は、いつのまにか住み込みで働き始める。店のオーナー翔子 (裕木奈江) や常連客たちとの触れ合い、“僕” は彼らから “旅人” と呼ばれ、自分の居場所を見つけ出してゆく。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


監督の伊勢谷友介は、REBIRTH PROJECT という、地球環境や社会環境にフォーカスした新たなビジネスモデルを創造するプロジェクトの代表を務めている。伊勢谷友介がそうした活動をしていることを知ったのは 2 年前の ap bank フェスで、フェスに自ら出店し、小林武らとトークショーを開催していた。毎年 ap bank フェスに通っているワタシも、ミーハー心からそのトークショーを聞き、ふーんと思ったものだが、そのプロジェクトが本作に登場するドライブイン <HOUSE475> と通じるものがあるとは、因縁めいたものを感じてしまう。

本作は、辻内智貴のベストセラー小説 「セイジ」 をもとに製作された。映画を見終わると原作を読んでみたいとい思った。というのも、セイジという男がいまひとつよくわからないからだ。

タイトルにもなっている 「セイジ」。寡黙で、どのような人生を送って、どうしてそこへ流れついてきたのか、謎の多い男である。そして、息をのむような芸術的な板チョコの裸体を持つ男でもある。ドライブインの雇われ店長が、どこでどう鍛えればそんな体になるのかと、あとで同行した友人と話したのだが (笑)。

セイジは絶対に何かやらかすであろうと直感的に思えたし、実際やらかしてくれた。思わず目を伏せたが、タイミングを間違えて目を開けた瞬間、見たくないものが見えてしまった。

村で起こった無差別殺人の被害者となった少女りつ子は左腕を失い、正常な精神も失ってしまっていた。セイジは、失ったものの痛みを共有することで、相手の痛みを解放してやるという方法に出たのだ。そのやり方は唐突だが、決然としたものだった。結果、りつ子の閉ざされた精神は救われた。

そんなセイジには、西島秀俊以外には考えられないぐらいのはまり役だったと思う。

そして、セイジに強く惹かれる 「旅人」 と呼ばれる森山未來。自由に空間を飛び回る 「たびびと」 という響きがとても心地よい。人生の酸いも甘いも知らないその 「たびびと」 は、現実の世界に引き戻された途端に旅人ではなくなってしまう。20 年後、旅人だった頃の自分を回想するところからこの物語は始まる。過去と現在、過去とそれ以前の過去、と時間軸を動かしながら物語は展開する。

この作品のテーマは何だろう。閉ざされた世界から何かしらを解放しようとしているのか、わかるようでわからない、曖昧な部分が残ってしまったが、映像が美しさに目を奪われ、はぐらかされているような気がしないでもない。


◆ Pros
- 伊勢谷監督がこだわる世界観を感じられる。
- 映像が美しい。

◆ Cons
- テーマを読み取るのはやや難しい。 

コメント

管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。