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官能と嫉妬と信頼の葛藤劇... 『은교 / ウンギョ (原題)』

2012.06.13.Wed.23:55
『은교 / ウンギョ (原題)

原題: 은교
製作年: 2012 年
製作国: 韓国
監督: チョン・ジウ
出演: パク・ヘイル、キム・ムヨル、キム・ゴウン

ungyo_poster

[あらすじ]
文学界の巨匠として尊敬を集めている詩人イ・ジョギョ (パク・ヘイル) は、静かな山荘で暮らしている。弟子ソ・ジウ (キム・ムヨル) は、ジョギョに憧れて文学の世界に入った。ある日、高校生のウンギョ (キム・ゴウン) が 2 人の前に現れ、山荘でジャクヨの身の回りの世話をするという。少女の初々しさに魅せられるジョギョ。師匠の才能に嫉妬するジウ。3 人をめぐって、嫉妬、野心、官能がむき出しになる。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


この作品もソウルで見てきた作品。こちらも字幕なしなので、理解に間違いがあるかもしれない。特に、文学的な表現があったと思うのだが、そこのところの理解が欠けていると思う。字幕がついたら見直したい。

本作は、パク・ボムシンの同名ベストセラー小説を原作としており、官能的要素が色濃く、日本の一般劇場では上映できないと思われる。

登場人物は、老詩人ジョギョ、弟子であり若手作家のジウ、そして女子高生ウンギョの 3 人。この 3 人がジョギョの仕事場である山荘で繰り広げるロマンス劇とでも言おうか。いやロマンス劇ではなく、心の葛藤劇。狭い空間で、たった 3 人に一体何が起こるのか。ウンギョという少女がジョギョとジウの前に現れてから、ジョギョとジウの師弟関係が変わっていく。

昨年の韓国国内で韓国映画として最大のヒット作だった映画 『神弓 KAMIYUMI (原題: 최종병기 활 / 最終兵器 弓)』 (8 月 25 日、日本公開) で共演しているパク・ヘイルとキム・ムヨルが、本作では師弟関係という設定で再共演しているところも見どころ。

ウンギョの溌剌とした若さに、老人の官能が呼び起こされる。老人にとって、目の前にあって、手に触れそうなところにある若さは実に悩ましく、手に触れそうだが触れることができないからこそ、作家としてその官能の疼きを文学にすべて託すことができる。

ジョギョとウンギョは、男女の関係にはなりえないのに、そんな師匠とウンギョの親しげな関係に嫉妬した弟子のジウ。師匠の目に自分以外の者が映った瞬間、師弟関係が壊れ始める。

文人として天才と謳われるジョギョに師事するも、自分の才能はその足元に及ばないことを悟っているジウは、ウンギョに師匠の心を奪われていることを知り、師匠の文才への憧憬と尊敬が嫉妬に変わる。ジウの心の闇は、弟子として、男としての復讐で満たされていく。

無邪気な女子高生が呼び覚ました老人の官能の疼きが、弟子の嫉妬を呼び、それがさらに老人の嫉妬を呼ぶことに。心の中に潜んでいる若さへの嫉妬、才能への嫉妬をむき出しにすることにより、信頼や良心といったそれまで強固だと思っていたものがいとも簡単に崩壊していく様が見事に描かれている。

この作品の最大の壁、あるいは関門は、パク・ヘイルの老けメイク。30 代のパク・ヘイルが 70 代の老人を演じているのだから、その老けメイクを受け入れられるかどうかが、この作品に没入できるかどうかの鍵となる。肉体は老いていても、精神は若いということを見せたかったというのが、この老けメイクの監督の意図だが、観客にとってどう映っただろうか。私個人は、やはり作品への没入を妨げるものであったと思う。


◆ Pros
- 官能、嫉妬、信頼が入り組んだ葛藤劇。

◆ Cons
- 老けメイクが視覚的に邪魔。

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