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濃いキャラを楽しむ... 『범죄와의 전쟁:나쁜놈들 전성시대 / 犯罪との戦争:悪い奴らの全盛時代 (原題) 』

2012.07.22.Sun.06:35
『범죄와의 전쟁:나쁜놈들 전성시대 / 犯罪との戦争:悪い奴らの全盛時代 (原題)
→ 『ネームレス・ギャングスター(原題)』???
韓国版

原題: 범죄와의 전쟁:나쁜놈들 전성시대
製作年: 2011 年
製作国:韓国
監督: ユン・ジュンビン
出演: チェ・ミンシク、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン、マ・ドンソク、クァク・ドウォン、キム・ソンギュン、キム・ジョンス、キム・ジョング

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[あらすじ]
1982 年、釜山。解雇の危機に瀕した税関員チェ・イクヒョン (チェ・ミンシク) は、巡回査察中に摘発したヒロポンでひと儲けしようと、釜山最大組織のボスであるチェ・ヒョンベ (ハ・ジョンウ) と手を握る。イクヒョンにとってヒョンベは家系図上で遠い親戚にあたるのだ。以後、イクヒョンは卓越した頭の回転の速さと独特の親和力でヒョンベの信頼を得ることに成功し、釜山の暗黒街を掌握し始める。しかし、1990 年、盧泰愚政権による犯罪との戦争が宣言されると状況が一変し、組織暴力団抗争が起こり、ヒョンベのライバル組織のボスであるキム・パノ (チョ・ジヌン) がイクヒョンを誘惑する。イクヒョンは生き残りをかけて立ち回る。


■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


本作は、1980 年代から 90 年代にかけてのプサンを舞台に、裏社会を掌握していた悪い奴らの全盛時代と、ノ・テウ政権による 「犯罪との戦争」 宣言による彼らの動揺を描いた作品。

プサン版仁義なき闘いというべきなのか、正統派のギャング物語である。スタイリッシュなアクションやら、ファムファタールが登場する常套的なノワール劇ではなく、ある意味、ヒューマンドラマと言える。仁義や任侠のごり押しでなく、人間の飽くなき欲望の追求でもある。

元々は一介の公務員だったイクヒョン。解雇の危機に瀕して、妻子を養うために悪事に手を染めるのだが、イクヒョンは頭の回転が速く、世の中をうまく渡り歩く才に長けているのだ。家系図を広げて、同じチェ家の遠戚であることを強調して、組織暴力団の組長ヒョンベと手を組む。しかし、イクヒョンは盃を酌み交わすヤクザものになるわけでなく、半分一般人、半分ヤクザという微妙な 반달 (半月?) という位置づけである。このお調子者をチェ・ミンシクが演じていて、圧倒的なキャラクターでその存在感を見せつけてくれる。

ヒューマンドラマだと思ったのは、イクヒョンをはじめ、他のキャラクターもそれぞれ深く掘り下げられていて生き生きしていて面白いからだ。ややむさくるしく濃い感じはあるものの... (笑)。

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上:チェ・ミンシク、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
下:マ・ドンソク、カァク・トウォン、キム・ソンギュン

プサンを牛耳る組長ヒョンベにハ・ジョンウ、ヒョンベのライバルにチョ・ジヌン、ヒョンベ組のナンバー 2 にキム・ソンギュン、イクヒョンの義兄であり右腕にマ・ドンソク、暴力団との裏取引をする検事にクァク・ドウォンと、これでもかと安定した個性派俳優たちが顔をそろえている。各キャラクターは時にぶつかり重なり合いながら、時に溝を埋めるように相互補完しながら描かれている。

この作品、セット撮影の場面はひとつもなく、オールロケで製作されたそうだ。80 年代のプサンを再現するために、全国 100 ヶ所以上の場所で撮影されたというのだから、そのこだわりは半端ではない。アンダーグランウドの世界を描いているにもかかわらず、閉塞感が感じられずむしろ開放感が感じられたのは、そうした撮影スタイルによるものだったのかもしれない。

そして、80 年代の組合員ファッションを見ても、衣装へのこだわり感が見て取れる。むさくるしいアジョシたちのスーツからヘアスタイルまで、何でもないように見えて、それぞれのキャラクターを見事にあらわす衣装になっていることにも注目したい。

ユン・ジョンビン監督と言えば、大学の卒業制作品 『許されざる者』 で軍隊という閉塞したタブーの世界を描いてデビューし、韓国映画界に衝撃を与えた監督であるが、本作が 3 作目 (ワタシは 2 作目の 『ビースティボーイズ』 は未見)。男くさい世界を表現するにあたり、奇をてらったスタイリッシュな小手先を使うことなく、クールでストレートな持ち味で、男優たちの魅力を目いっぱい引き出している。

ヤクザ抗争映画と言ってしまえばそれまでなのだが、従来のものとは少し違った視点や味わいを見つけて楽しめる作品。また、本作はフィクションでありながら、当時の社会背景を実際の映像を使ってドキュメンタリー風に挿入しているところも、フィクションとノンフィクションの境目を往ったり来たりするようで面白い。

ところで、邦題は 『ネームレス・ギャングスター』 となるのかな?? 


◆ Pros
- 個性派俳優の濃いキャラクターを楽しむ。
- 80 年代プサンの再現へのこだわり。

◆ Cons
- ヤクザ抗争物語。

コメント
こんばんは。
邦題「ネームレスギャングスター」でした。
先日、某韓国初本格的法廷サスペンス映画を観たのですが、
その映画を2回観るとこの映画の特別上映にご招待だそうです。
これ、面白そうだけど、あれ2回観られない。(笑)
ハ・ジョンウ×チェ・ミンシクは見応えありそうですね。
Re: タイトルなし
haru さん、コメントありがとうございます。

>『ネームレスギャングスター』
後ろに小っちゃく 「(原題)」 と書いてあるのを見たのですよ~。だから、確定しているのかどうかと思って。

某法廷サスペンス、斬ってますね~ (笑)。良い評判を聞かないので未見ですが、キャストは魅力的ですよね。そのうちどこかで見るかも。

たぶんコチラの作品の方が、クックックと肩を震わせて、アジョシたちの怪演を楽しむことができると思います。いわゆる仁義なき物語ですけどね。


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