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社会派ドラマの訴求力... 『トガニ 幼き瞳の告発』

2012.08.01.Wed.15:49
『トガニ 幼き瞳の告発』

原題: 도가니 (るつぼ)
製作年: 2011 年
製作国: 韓国
監督: ファン・ドンヒョク
出演: コン・ユ、チョン・ユミ、キム・ヒョンス、チョン・インソ、ペク・スンファン、チャン・グァン、キム・ミンサン

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[あらすじ] (参照: MovieWalker)
恩師からの紹介で、霧の街として有名な郊外の街ムジンにある聴覚障害者学校・慈愛学園で、美術教師の職を得たカン・イノ (コン・ユ) は、ソウルで暮らす母に愛娘・ソリを託し、新天地で働くことを決める。だが着任早々、イノは学園に漂う不穏な空気を感じ取る。温和そうに見える校長と、上納金を求める校長と瓜二つの双子の弟・行政室長に戸惑うイノ。何より生徒たちのおびえたような暗い表情に、違和感をぬぐえない。イノは、職員室で同僚のパク教師が男子生徒・ミンス (ペク・スンファン) を袋叩きにしている現場や、女寮長のユン・ジャエが、女生徒・ヨンドゥ (キム・ヒョンス) を、回る洗濯槽の水の中に顔ごと押し込んでいる現場を目の当たりにする。イノは、人権センターの幹事ソ・ユジン (チョン・ユミ) に連絡を取る。ヨンドゥによると自分を含めた複数の生徒が、校長をはじめとする数人の教師たちから日常的に性的虐待を受けているという。しかも地元の名士である校長は、警察さえも買収済み。怒りに震える 2 人は、マスコミの力を利用して真実を暴露することを決意。衝撃的な告白が放映されたことで、警察もようやく重い腰をあげ、校長たちは逮捕。戦いの場は法廷へと移ってゆく。

◆ ◆ ◆ ◆


2000 年から6年にわたって、韓国の聴覚障害者学校で実際に起こっていた、教員らによる生徒への性的虐待というおぞましい出来事を映画化したサスペンス・ドラマ。原作は、コ・ジヨン作家の小説「トガニ」。

ひとりの子供の父親でもあり、聴覚障害者学校の教員としての目を通して、卑劣な事件の一部始終が描かれ、また、後半ではやや子供には残酷ともいえる法廷での行き詰まる物語が繰り広げられる。

韓国では本作の公開後、障害者への性暴行事件に対し厳罰を求める社会の声が大きくなり、子供への性暴力犯罪の処罰に関する改正案を “トガニ法” と名付け法改正に至ったそうだ。

本作は、映画の力が社会を変えた事例となった。

まず、見ている間も、見終わっても、事件の卑劣さに怒りに震え、闘う人々の無力さに心が痛くなる。

試写会のトークショーに登場した監督が、「どこにでも起こり得る話」 だと語っていたことが印象的で、こうした障害者に対する性的虐待のみならず、家庭内での子どもの虐待、学校でのいじめなどにも通じる話だと感じた。見て見ぬふり、隠ぺい体質... 正義や善悪だけでは通じない理不尽さに現実に立ち向かうには、相当なエネルギーが必要でもあるのだ。

本作は、原作と異なる部分もあり、また事件そのものについてフィクションも加えられているが、事件の全容は説得力をもってわかるようにきっちり組み立てられており、観客への訴求力は直球で強く、社会派ドラマの真骨頂的な作品。

事件の被害者少女ヨンドゥ役のキム・ヒョンス、どこかで見た覚えがあるなと思っていたら、ドラマ 「根の深いイ木」 でソイの少女時代を演じた子だった。

演技とはいえ、子役にこういう演技をさせるのはどうかなとも思ってしまうほど、リアルな再現シーンもあるが、そうしたリアルさが観客に大きく訴える力となったのだと思う。

原作の映画化に自ら手を挙げたという主演のコン・ユもなかなかの好演。コン・ユ演じるイノのひとり娘の父親としての側面もサイドストーリーとして、スパイスが効いていた。イノの母親役のキム・ジヨンは、最初に登場する電話の声を聞いただけでキム・ジヨンだなと分かったが、コン・ユとの母子関係も微笑ましかった。


◆ Pros
- 社会派ドラマの訴求力の強さ





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