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[17th BIFF] 『Something in the air / 5 月の後』

2012.10.23.Tue.01:03
第 17 回 プサン国際映画祭 World Cinema 部門
『Something in the air / 5 月の後』

原題: Après mai
製作年: 2012 年
製作国: フランス
監督: オリヴィエ・アサイヤス
出演: ローラ・クレトン、クレモン・メタイェル、フェリックス・アルマン、キャロル・コームス、インディア・サルボア・メネズ

apre mai

[あらすじ]
5 月革命から数年後、70 年代初めのパリ郊外。高校生のジル (クレモン・メティエ) は仲間たちとともに政治運動に余念がない。熱心にビラを配り、デモに参加し、学校の建物にペンキでスローガンを落書きし... ある日、過激な行動によって警備員が怪我をしてしまったため、しばらく活動から遠ざかることを強いられ、ジルと仲間たちはイタリアへ行くことに。

ヴェネツィア国際映画祭 脚本賞

◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

学生運動がフランス全土で社会現象へと発展したのが 1968 年の5月革命。本作は、5 月革命に間に合わなかった 70 年代前半に政治活動に傾倒した世代の物語で、それはすなわちアサイヤス監督の世代であることから、自伝的な作品でもあるそうだ。アサイヤス監督の自伝的著書 「5 月の後の青春 アリス・ドゥボールへの手紙、1968 年とその後」を読むと、この作品への理解がさらに深まるのかもしれない。

イデオロギー色を強調しようとした作品ではないと思うが、なんらかの社会政治的な活動を記憶にとどめたいという意思は当然感じられる。アサイヤス監督自身が投影されているという主人公ジル。高校生のジルが未来を見据えて、おそるおそる歩み始める姿が繊細に描かれている。

政治を熱く語り、芸術に傾倒し、そして愛をささやく... 青春時代を過ごす人間が持ち合わせるであろうすべてがこの作品に込められているような気がする。若者たちの無謀すぎる行動、燃えたぎる思い、純粋な危うさが情趣豊かに描かれ、その圧倒的なエネルギーや、瞬間のきらめきについつい憧憬のまなざしで見てしまった。若いって良いな... 失ったものの大きさをあらためて知ることに...(笑)。

70 年代のファッションを見るのも楽しく、また音楽の効果的な使われ方が秀逸で、この時代を完全に再現しているのではないかと思う。光の取り込み方が工夫され、圧倒的にきめ細やかな映像の美しさも堪能できる。

本作は、アサイヤス監督の 70 年代を背景とした 『冷たい水』 (94) の延長線上にあるものとして構想されたそうだ。この作品を見るにあたり、社会背景をよく理解しないまま見てしまったこともあり、うまく咀嚼できていない。まだ 『冷たい水』 も見ていないので、その作品とともに再度この作品を見てみたいと思う。


◆ Pros
- 映像と音楽のアンサンブルの良さ
- 70 年代フランスの再現を確認する

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