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何を見た?

2009.06.26.Fri.02:37


「宮廷画家ゴヤは見た」

原題: Goya's Ghost
製作年: 2006 年
製作国: アメリカ / スペイン
監督: ミロス・フォアマン
出演: ハビエル・バルデム、ナタリー・ポートマン、ステラン・スカルスガルド、ランディ・クエイド


goya's ghost

[あらすじ] (参照: goo 映画
18世紀末のスペイン。宮廷画家のゴヤ (ステラン・スカルスガルド) は、権力批判と社会風刺に富んだ作品を精力的に制作する。おりしも異端審問所の復活を主張するカトリック教会のロレンソ修道士 (ハビエル・バルデム) も、ゴヤに肖像画を依頼している。一方、豪商の娘イネス (ナタリー・ポートマン) もゴヤに肖像画を描いてもらっていたのだが、ふとしたことから、異端尋問所からユダヤ教徒の疑いで捕えられてしまう。ゴヤはイネスの父に頼まれ、ロレンソにイネスを解放するように懇願する。ゴヤ、イネス、ロレンソの3人の運命の糸がもつれていく。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■


あら、これ全編セリフが英語だったのね。スペインは英語なんてほとんど通じないのに、何で英語なんだ (ブツブツ)・・・。ああ、ハリウッド資本なのでしたね。

邦題では思い切り 「家政婦は見た」 的な位置づけにゴヤを置いているので笑ってしまうのですが、当時の王宮、教会など権力を握る人々をとりまくゴシップ ネタには事欠かなかった時代でもあるようです。

最近 My ご贔屓衆入りを果たしたハビエル観たさでしたが、なかなかの怪優ぶりを見せ付けてくれました。こんなアブナイ聖職者、当時はいたんじゃないのぉと思わせるような。

当時、カトリック教会の腐敗と不信感の象徴的存在だった異端審問所。豚の味が好きではないから子豚の丸焼きを 「要らないわ」 と断ったイネスに、ユダヤ教徒 (戒律で豚食が禁じられている) の疑いかけて、拷問にかけて自白させ、ナポレオン軍が侵攻するまでの 15 年間投獄してしまう・・・。

イネスは、何の根拠や証拠もなく、ちょっとした振る舞いが命取りとなってしまった当時の犠牲者として、やや誇張して描かれています。

自分の身の潔白を証明するならば、たとえ味が嫌いだとしても、豚を食べてみせればいいような・・・。そんな単純なことでは解決しなかったのでしょうけれど。一度捕らえたら、審問所の沽券にかかわるため釈放も出来なかったのかもしれませんが。

この作品、ゴヤが主役なのか、ロレンソが主役なのか、今ひとつ焦点がボケているのが残念。

画家はただ画家であるだけ。その時、その場所で起こったことをありのままに描くだけ。冷静な視点としての、定点的な存在とでもいいましょうか。

しかし、時代の変革とともにロレンソは変わっていきます。聖職者として、神を讃える者としての自信喪失により教会を離れ、フランス革命の勢いに乗り教会に制裁を加える立場に変わってしまうのですが、悲しいかな、また時代の波は、教会の権力を復活させることになります。一度はロレンソによって屈せられた教会によって、ロレンソは裁かれることになるのです。

そして教会は、彼に救いの道を選ばせようとしますが、彼は決して選びませんでした。ゴヤとは逆に、時代に翻弄される動的な存在だったような気がします。 ロレンソは時代の荒波の中で、何に価値を見出していたのかが、ストーリー的にちょっと解りにずらいのが残念ですね~。

教会への不信感だったのか、教会に屈服しないという信念だったのか、何を守りたかったのでしょうかね。まぁ、そんな疑問符がちょこっと残った作品でもありました。

個人的には、プラド美術館で見たゴヤの作品が次々と並んでくるので、ちょっと面白かったですね。カルロス 4 世の王妃の肖像画で、写実的すぎるほどありのままの (不細工だった) 王妃の姿を描いてしまったゴヤの絵に、王妃がプイと怒って退席しまった場面には、笑ってしまいました。その肖像画は、実際プラドで観ましたが、そんなエピソードが裏に隠されていたとは (笑)。


★★☆



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